プロが教える衣替え時の毛布の正しい洗濯や収納方法
毛布は自宅での洗濯が難しいと避けておられる方も多いのではないでしょうか?寒い季節で汚れも大して付かないと思っていても、汗がしみ込んでいたりダニが発生しているかもしれません。
今回は、そんな毛布の正しい洗濯方法や収納方法をご紹介いたします。
毛布の正しい洗濯方法
毛布はかさばるし自宅で洗濯するのも苦労します。適当に洗濯を行うと、しっかりと汚れが取れていなかったり、汚れを落とすはずが菌が付着してしまったりします。
自宅で毛布を洗濯される場合は、正しい洗濯方法と乾燥方法で行いましょう。
毛布の洗濯頻度
1年通して使用している方もいらっしゃるかもしれませんが、洗濯は月に一度が好ましいです。最低でもワンシーズンに1度は必ず洗濯しましょう。
冬場でも寝汗をかいたりするので、汗が染みついてしまったり、その汗からシミや菌の発生、ダニの繁殖に繋がっている可能性があります。またその菌やダニから保温効果の劣化につながることもあるのです。
汗でなくても皮脂汚れや、フケなどもダニの好物です。放置して使い続ければ、ダニの大量繁殖に繋がる事もあるので注意が必要です。
洗濯表示を確認する
自宅で洗えるか、洗えないかは洗濯表示タグを確認しましょう。
桶に30は液温は30℃を限度とし、洗濯機で洗濯できる | |
桶に手は40℃を限度に手洗い可能 | |
桶に×は家庭での洗濯禁止 |
一般的な毛布に使用されているアクリル、ポリエステル、ウール、綿100の製品のほとんどは洗濯が可能です。ただし、シルクやカシミヤなど繊細な素材は無理をせずクリーニング店に依頼しましょう。
毛布は軽いものではないので洗濯機に入るかどうかの確認も忘れずに。毛布を単体で入れてみて、少し余裕があれば洗濯しても問題ないでしょう。
洗う前にゴミを除去
洗濯前に一手間ですが、見て分かるゴミや埃などは、洗濯機に入れる前に手やコロコロなどで取り除きましょう。
目には見えないダニの死骸や、埃も大量についている可能性があるのでお外で一度パンパンと叩いてゴミを落としてあげると仕上がりにも違いが出てるし、ゴミを含んだまま洗濯しないので衛生面でもかなり効果的です。
洗濯ネットに入れよう
洗濯機にそのまま毛布を入れる洗濯をすると、引っかかってしまったり、擦れて生地が傷む恐れがあるので、洗濯ネットを使用しましょう。
毛布用や大きいサイズの洗濯ネットに、水や洗剤が毛布全体に行き渡る様に、屏風畳みで2回か3回畳んだ状態で、サイズがフィットする物を使用しましょう。
洗剤はおしゃれ着用洗剤で
毛布の洗濯には、中性や弱酸性のおしゃれ着に適した洗剤がおすすめです。
液体洗剤の漂白剤・蛍光剤なしの洗剤を使用することで、色落ちや風合いの変化を避けることができます。さらに柔軟剤を使用すると、ふかふかにあるので柔軟剤を使用するのもおすすめです。
三角は塩素系及び酸素系の漂白剤を使用可能 | |
三角に斜め線2本は酸素系漂白剤は使用可能だが塩素系漂白剤は使用禁止 | |
三角に×は塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止 |
漂白剤を使用したい場合は必ず洗濯表示を確認して下さい。多くの毛布では使用禁止になっているので、洗濯表示が薄くなって見えない場合は使わない方が無難です。
毛布コースや手洗いコースで優しく洗う
毛布を洗う際は優しく洗ってあげることがポイントです。
通常のお洗濯コースで回してしまうと風合いを損ねてしまったり、毛羽立ったりしてしまう事がありますので、洗濯機に毛布コースがあればそれで、なければ手洗いコースやおしゃれ着コースで優しく仕上げてあげましょう。
しっかりと漬け込む事で、中の汚れまでしっかりと落とせるので、途中で止めて上から優しく押し洗いするのも効果的です。
干す際はM字干し
干し方も基本的には洗濯表示に従って下さい。
四角に1つの縦棒はつり干しが良い | |
四角に1つの横棒は平干しが良い | |
四角に1つの縦棒に斜め線は日陰でつり干しが良い | |
四角に2つの縦棒はぬれつり干しが良い |
パターンは色々ありますが、縦横、斜め線、1本線か2本線の組み合わせで成り立っています。
吊り干しで表示している毛布が多いですが、スペースが狭く毛布を吊り干しできない場合は、全体的に風が通るようにM字干しがおすすめです。
2本の物干し竿を使用しM字になるように干してあげましょう。優しく叩いてあげる事で、フワフワに仕上げる事ができます。
四角に丸と1つの点は排気温度上限60℃の低い温度でタンブル乾燥可能 | |
四角に丸と2つの点は排気温度上限80℃でタンブル乾燥可能 | |
四角に丸と×はタンブル乾燥禁止 |
乾燥機が使用可能なら、乾燥機で乾かすのもおすすめです。家庭に無ければ、コインランドリーを利用するのも良いでしょう。
温度設定が可能なので短時間で乾燥させる事ができるし、高温設定で乾燥させる事で、ダニも死滅させる事ができます。
毛布の収納方法
毛布を収納する際にそのまま畳んで押し入れにいれてしまっていませんか?収納方法にも毛布を長持ちさせる方法があります。毛布のおすすめの収納方法をご紹介いたします。
収納ケースを利用する
毛布の収納には収納ケースがおすすめ。
埃やゴミが付く心配がないし、ケースに入れておけば上からの圧で傷んでしまう恐れもないので、収納ケースを使用しましょう。収納ケースがない場合は、不織布等の布のカバーも埃から守ってくれるのでおすすめです。
クリーニング後のビニール袋に入れたまま保管するのはNGです。ビニール袋は通気性が無く中で湿気が溜まってしまうので、返却されたら直ぐに取り出しましょう。
圧縮袋は埃などから守るには良いし、収納スペースに余裕を持たせる点も良いですが、取り出した時にペチャンコになってしまっているので、干したり、乾燥機にかけたりと言う手間が掛かる事を覚えておきましょう。
すのこを敷く
すのこを敷く事で通気性が良くなり、湿気が原因となって発生するカビや嫌なニオイも防ぐ事が出来ます。ダニの大量繁殖も防げるので利用をおすすめします。
次のシーズンも気持ちよく利用するためにただしいお洗濯を行うことを心がけて、せっかく洗った毛布を傷めてしまわないように収納しましょう。