ワイシャツが臭い原因と正しい洗濯方法をプロが解説

臭い
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ワイシャツが臭いと自分だけでなく周りに不快な思いをさせてしまいます。清潔感が大切なビジネスパーソンにとって、臭いは意識して予防や対策をする必要があります。

今回はその臭いの原因と適切な洗濯方法を解説します。

ワイシャツが臭い原因と洗濯方法

着用しているワイシャツから臭いがするとその臭いが周りにも伝わっていないか不安になりますよね。一度気になりだしたら集中すらできなくなります。

そのワイシャツの臭いとして考えられるのが大きくタバコ、汗などの体臭、そして洗濯の生乾き臭ではないでしょうか。

■タバコの臭い

非喫煙者にとっては特に敏感だったり、苦手な方も多いはずです。喫煙する方はエチケットとしてタバコを吸った後はワイシャツに消臭スプレーをかけるなどの配慮が必要です。

■汗などの体臭

自分でコントロールできるものではないので難しいですが、汗をかいたらこまめに拭くことや、脇汗をかきやすい方は袖付きのインナーを着ること、ワイシャツの替えを用意しておくことでも対策になります。

制汗剤や汗脇パッドなどのアイテムを活用するのもおすすめです。

特に脇の下、首回り、背中などの上半身には皮脂腺が多く見られ、そこから出る皮脂が繊維の奥まで入り込んでしまうと落としきれず「黄ばみ」の原因にもなります。

■洗濯の生乾き臭

多くの方が経験し、その臭いの取れにくさに悩まされているのではないでしょうか。朝に着た時には気にならなかったのに日中だんだんと臭いがしてきたり、消臭スプレーをしても繊維の奥にある嫌な臭いは消えなかったり…とても厄介です。

そんな生乾きの原因は「雑菌」です。湿気を好むこの雑菌は洗濯物が湿っている状態が最も繁殖しやすくなります。

よく部屋干しをすると生乾き臭がすると言われるのは、風通しが悪く、日光の当たらない湿度の高いお部屋で時間をかけて乾かすからです。

それに加えて洗濯で落としきれなかった汗などの汚れを餌にして更に繁殖をします。汗をかいた後のワイシャツをそのまま洗わずに放置しているのもNGです。

生乾き臭を予防するには「保管方法」「洗濯方法」「乾燥方法」に気を付けて行なわなければなりません。

保管方法

特に洗濯をまとめて行う方は気を付けて下さい。汗をかいたままのワイシャツを湿気の多い場所や濡れた状態のタオルなどと一緒に籠に入れるとその中で雑菌が繁殖してしまいます。

濡れたものと一緒に入れないようにしたり、よく乾かすことを意識しましょう。汗のかきやすい季節は洗濯頻度を変えるなどの工夫が大切です。

洗濯方法

通常の洗濯では落としきれませんので洗い方を変えましょう。漂白剤と重曹を使った洗い方を紹介します。

■漂白剤を使用する

漂白剤には大きく「塩素系漂白剤」と「酸素系漂白剤」がありますが、どちらを使用する際にも必ずワイシャツの裏側に付いている洗濯表示を確認してから行いましょう。

特に「塩素系漂白剤」は注意が必要です!白無地衣料専用の「塩素系漂白剤」ですが、白無地のワイシャツでも使用できないものもあります。

色柄物でも使用でき使い勝手が良いのは「酸素系漂白剤」です。幅広く使えますのでおすすめです。

どちらも30分ほどのつけ置き洗い、洗濯用洗剤と一緒に通常の洗濯機洗いが可能です。襟元や脇の黄ばみ、袖口の黒ずみなどの汚れを落としてくれるだけでなく、消臭効果があります。

洗濯表示にある漂白剤の使用についてはこの3つのマークです。参考にしてください。

洗濯表示 三角は塩素系及び酸素系の漂白剤を使用可能洗濯表示 三角に斜め線2本は酸素系漂白剤は使用可能だが塩素系漂白剤は使用禁止洗濯表示 三角に×は塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止
塩素系及び酸素系の漂白剤を使用可能塩素系漂白剤は使用禁止塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止

■重曹を使用する

重曹も皮脂汚れだけでなく、臭いの元までしっかり落としてくれる働きがあります。また漂白効果があるため黄ばみ汚れにも対応できます。

こちらも手軽にできるのは40度前後のぬるま湯に重曹を適量溶かし入れて30分ほどのつけ置き洗いをすることです。その後、通常の洗濯機洗いをすればすっきり臭いも汚れもなくなりますので試してみてください。

重曹は天然由来の成分で人や環境にも優しいだけでなく、お掃除など幅広く活躍しますので一家に一つあると便利です。

乾燥方法

洗濯した後は洗濯槽に長時間放置せず、すぐに干すようにしましょう。風通しの良い場所で短時間で乾燥することが大切です

室内干しの場合は、ワイシャツの干す間隔を開けて湿気がたまりにくくすることや、エアコンや扇風機などの家電を活用することもおすすめです。基本「5時間以内」に乾かすと生乾き臭は発生しません。

アイロンでワイシャツの臭いが取れるか?

アイロンをかける

臭いの原因である雑菌は60度以上の熱で死滅すると言われています。そのためイロンの熱をあてることで同じく消臭効果が期待できます。

洗濯したら干す前にアイロンをかけることをおすすめします。濡れた状態ならシワも伸びて一石二鳥です。アイロン後はワイシャツを完全に乾かしてからしまうようにしましょう。

ドライクリーニング後のワイシャツが臭い理由

基本的にはワイシャツはクリーニングの中でもランドリー(水洗い)で処理をしますが、ボールペンや口紅などの油溶性の汚れにはドライクリーニングが適しています。

おそらくそのような水洗いでは落とせない汚れを落としたいなどの特別な理由がある場合は、ドライクリーニングになります。ドライクリーニングは一切水を使用せず有機溶剤で洗浄する方法です。

そこで考えられる臭いの原因は3つあります。

  1. 水溶性の汚れが臭いの原因である
  2. 古い溶剤をつかっている
  3. 溶剤を落としきれていない

水溶性の汚れが臭いの原因である

ドライクリーニングでは汗や飲み物などの水溶性の汚れを落とすことができていないので、これらの汚れからくる臭いの可能性があります。

古い溶剤をつかっている

溶剤そのものが劣化していることも考えられます。一般的にクリーニングの現場では使用済の溶剤をフィルターでろ過し、再利用するケースがほとんどです。

ところがフィルターの交換や、ろ過する装置の洗浄が不十分だと品質の落ちた溶剤をそのまま使用することになります。これがワイシャツに付着して汗や汚れが酸化し、嫌な脂肪酸臭を発する原因となるのです。

溶剤を落としきれていない

溶剤がしっかり落としきれていないとワイシャツに溶剤が残留しており、そこから臭いが発生している可能性があります。石油のような独特な臭い感じる時は、クリーニング店側が溶剤を落としきれていないことが原因ではないか疑いましょう。

いずれの場合でもまずはクリーニングから戻ってきたらビニール袋からワイシャツを取り出し、風通しのよい場所で陰干しをして下さい。これだけでもワイシャツに残ってしまった嫌な臭いを軽減できることがあります。

それでも消えない場合はクリーニング店へ相談しましょう。特に②.③の場合はクリーニング店に原因がありますので洗い直しをお願いしても良いでしょう。

①の場合は洗い方が汗汚れに適していなかっただけなので洗い方を水洗いに変えてクリーニングにもう一度出すか、家庭での洗濯機洗いを試してみて様子をみましょう。

ワイシャツの臭い対策や予防方法

ドライクリーニングの臭い

それぞれの臭いの原因を理解したらおのずと対策や予防方法がみえてきます。生乾き臭は工夫次第で予防ができますが、タバコや体臭などの抑えることのできない臭いは発生した後が重要です。エチケットとして最低限臭いを消臭・緩和できる方法を見つけておきましょう。

生乾き臭の場合は以下の通り「保管方法」、「洗濯方法」、「乾燥方法」の3つのポイントに気を付けて予防をすれば怖くありません。

  1. ワイシャツは溜めずにすぐに洗う
  2. 臭いの元をしっかり落とす洗い方に変える
  3. 洗った後はすぐに乾かす

その上で外出先などで臭いが気になってしまわない様にするには以下の方法をおすすめします。

  1. 脇汗シートを使う
  2. 制汗剤を使う
  3. 消臭スプレーを使う
  4. 干して風通しを行う

特に臭いがしやすい脇汗がワイシャツに付かない様に脇汗シートや制汗剤を使ったり、脇汗の臭いを抑える消臭スプレーを利用しましょう。

少し汗をかいたと感じた時にワイシャツを脱ぐ事が可能なら、風通しの良い場所に干して乾燥させれば嫌な臭いが抑えられます。

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