プロが教えるアルパカの洗濯方法や保管とクリーニング

柔らかさと風合いから人々を魅了し続けているアルパカ。しかし、その美しさを長く楽しむためには、正しいお手入れが欠かせません。

そこで、アルパカの洗濯方法や保管方法・クリーニングについて、プロの視点から具体的な方法をご紹介します。お気に入りのアルパカアイテムを長く愛用するための秘訣を学びましょう。

アルパカの洗濯の際の注意点

■頻繁に洗濯しない

アルパカは頻繁に洗濯をする必要はありません。アルパカの毛繊維は自然なオイルを含んでおり、頻繁に洗濯してしまうと必要な油分を失う可能性があるからです。

そのため、通気性のある場所で陰干しすることでアルパカ繊維を綺麗に保つことができます。

■洗濯表示がなければ基本的にクリーニング店へ依頼する

アルパカはデリケートで、専門知識がないと繊維が縮みなどのダメージを受ける可能性があります。洗濯表示が分からない場合は、家庭での洗濯は避けて専門のクリーニングサービスを利用しましょう。

■洗濯時間は短く

水に触れる時間が短い方が、繊維へのダメージも抑えられるため素早く洗い、つけ置きは絶対にしないようにしましょう。

アルパカの洗濯方法

アルパカの毛皮を洗濯する際には、手洗いもしくは、洗濯機のドライモード(優しく洗えるモード)を選び、繊維を優しく洗い上げる中性洗剤やおしゃれ着洗剤を使用しましょう。

	液温は30℃を限度とし、洗濯機で非常に弱い洗濯ができる
	手洗い可能
	家庭での洗濯禁止

アルパカの洗濯後の乾燥方法

手洗いが終わったら、洗濯ネットに衣類を入れて洗濯機で30秒程度脱水しましょう。脱水しすぎには注意してください。

干す時は、ハンガーだと型崩れの原因となるため使用せず、風通しの良い陰で平干ししてください。洗濯後の乾燥は急がず、毛皮が傷つかないように気をつけて行うことで、長く美しい状態を維持することができます。

アルパカの毛が抜ける対策

アルパカの毛が抜けることは自然な現象ですが、やはりプチストレスになりますよね。そんな抜け毛の原因として以下があります。

• 繊維の特性
• 摩擦による刺激
• 洗濯時のダメージ

そこで、抜け毛対策として以下のことに気を付けていきましょう。

• 連続して着用せず間隔を空ける
• ブラッシング
• 品質のよい製品を選ぶ
• 洗濯を繰り返す、クリーニング店へ依頼する

■連続して着用せず間隔を空ける

着用時に起きる摩擦などのダメージから守るために、連続して着用せず2.3日程度間隔をあけることで毛の抜けをコントロールできます。

■ブラッシング

毛が絡まらないように定期的に柔らかいブラシを使用して優しくブラッシングしましょう。ポリエステルやプラスチックのブラシを使用すると静電気起きるため、「馬毛ブラシ」を使うことで、アルパカのようなデリケートな繊維にも優しくブラッシングすることができます。

■品質のよい製品を選ぶ

カーディガンなどを製造する際に、撚(よ)りや編みといった過程を経て出来上がりますが、それが雑でクオリティが低いと、毛が抜けやすい傾向があります。そのため、購入する際は品質やお店選びもポイントになります。

■洗濯を繰り返す、クリーニング店へ依頼する

手洗いを繰り返すことで、抜けかけていた毛が落ちることがあります。ただし、家庭で洗濯ができないものもあるので、その際はクリーニング店へ依頼しましょう。

アルパカのチクチク対策

アルパカの毛は一般的に柔らかい素材ですが、時にはその繊維が皮膚にチクチク感をもたらすことがあります。そんな時は以下の対策を実践してみてください。

• インナーを着用する
• 肌の保湿
• 柔軟剤を使用する
• ベビーアルパカを選ぶ

■インナーを着用する

アルパカの毛が直接肌に触れることでチクチク感を感じることがあります。そのため、アルパカのセーターやアウターを着る際には、インナーを着用して直接肌に触れないようにしましょう。

インナーには、シルクやコットンなどの天然素材を選ぶことがおすすめです。天然素材は肌に優しく、通気性があるため、快適な着用感を提供してくれます。

■肌の保湿

乾燥した肌は、よりチクチク感が増す可能性があります。肌を化粧水やクリームなどでしっかり保湿し適切な水分量を保つことで、肌のバリア機能を強化しチクチク感を軽減することができます。

■柔軟剤を使用する

洗濯する際に、柔軟剤を使用しましょう。柔軟剤は繊維を柔らかくし、毛羽立ちを抑える効果があります。ただし、たくさん使えばいいというわけではないため、使用する際には洗濯表示や適正量を守りましょう。

■ベビーアルパカを選ぶ

アルパカの毛には種類があり、ベビーアルパカは特に柔らかく肌触りが良いとされています。ベビーアルパカは生後2年目までの毛を指し、繊維の太さが約22～27μとなっているため、しっとりとしたふんわりとした感触があり、チクチク感を軽減する効果があります。

アルパカの適切な保管方法

アルパカ製品を長く美しく保つためには、適切な保管方法が重要です。以下にアルパカ製品を適切に保管するためのアドバイスをまとめました。

■風通しと湿度の管理

アルパカ製品は通気性の良い場所で保管し、湿気の少ない環境を保つことが重要です。湿度が高い場所はカビや毛羽立ちの原因になることがあるため、乾燥した環境を選んでください。

■長期保管の前にはクリーニングへ

汚れや臭いが付着したまま保管すると、カビや虫食いが発生する可能性があるため長期保管をする前には、クリーニングに出すようにしましょう。

■防虫剤と除湿剤を使用する

虫食いの被害に遭わないように、防虫剤と除湿剤を活用しましょう。防虫剤は、複数の種類を同時に使用すると、化学反応が起きシミや変色の可能性があるため、1種類のみ使用するようにしましょう。

また、防虫剤は一部のプラスチック製品を溶かす可能性もあるため、アルパカ製品との接触を避けるようにして適切な量を使用しましょう。

アルパカのクリーニング方法と料金相場

アルパカは獣毛であり、水や油、臭いを吸収しにくい素材です。そのため、頻繁な洗濯は必要ありませんが、湿気が乾きにくい特性を持つため放置するとシミやカビの原因となる可能性があります。

長期間保管する前には、先程もお伝えしたようにクリーニングに出すことを推奨します。クリーニング店では「ドライクリーニング」を行うことで、大切なアルパカ製品をダメージが少なく綺麗に仕上げることが可能です。

アルパカは希少で高級な繊維のため、クリーニングの料金は一般のニット製品に比べて高めで、大体1,500円から3,000円程度ですが、アイテムの種類やサイズ、クリーニング店によって異なる場合があります。

デリケートな素材であるため、信頼性のある専門のクリーニング店を選ぶことが大切です。また、料金やクリーニングの方法については事前に店舗に問い合わせ、料金の確認を行っておくことをおすすめします。

お手持ちのアルパカ製品について何かあれば、ぜひcoromoeへご相談くださいませ。