プロが教えるコインランドリーでのカーペットの洗い方

基本的に敷きっぱなしにしているカーペットには、かなりの汚れが溜まっています。
大きなサイズのカーペットは自宅の洗濯機では洗えない事が多いので、自分で洗濯したい時は、コインランドリーの利用がおすすめです。
今回は、コインランドリーでのカーペットの丸洗い等、洗い方や乾燥方法について解説します。
コインランドリーで洗えるカーペットとは?
カーペットの洗濯表示を確認する
カーペットには服と同じように洗濯表示のタグがついています。
![]() | 桶に30は液温は30℃を限度とし、洗濯機で洗濯できる |
![]() | 桶に手は40℃を限度に手洗い可能 |
![]() | 桶に×は家庭での洗濯禁止 |
洗濯表示は、メーカーが品質を守るために素材チェックを行い定めたものです。基本的には表示どおりに従うようにしましょう。コインランドリーで洗濯する場合は、1番上の桶に数字が入っている表示がある場合のみ可能です。
手洗い表示の場合は自宅で手洗い、家庭での洗濯禁止表示の場合はクリーニングに依頼しましょう。
カーペットに洗濯表示がない場合は素材から判断します。ウールやシルクなどの繊細な素材や目の粗いギャッベも洗濯機で洗わない方が良いでしょう。
洗濯不可や水洗い不可のカーペットはコインランドリーで洗える?
洗濯表示に洗濯不可の表示があるカーペットは、コインランドリーで洗うことはできません。むやみに洗濯してしまうと、色落ち、縮み、型崩れ、などのトラブルにつながるので注意しましょう。
水洗い不可マークとは「水を使って洗えない」「家庭での洗濯禁止」を表すマークのことです。桶のような形に×印が洗濯表示にかかれていればコインランドリーで洗うことができません。
水洗いはリスクが大きいので、クリーニングに依頼して下さい。
コインランドリーで洗えるカーペットの大きさ
コインランドリーでカーペットが洗えるかは、サイズを確認することも大切です。
コインランドリーには様々なサイズの洗濯機や乾燥機があります。大きさによって使う洗濯機の容量が異なりますので、どれが最適かを選ぶために、カーペットのサイズを把握しておく必要があります。
カーペットのサイズ | 容量 |
1畳 | 12kg |
2~3畳 | 15kg |
6畳 | 22kg |
コインランドリーでは、6畳サイズまでのカーペットなら問題なく洗うことができます。
また、カーペットの大きさに応じた洗濯機のサイズを記載しているコインランドリーもあります。その場合は、記載されている推奨サイズのものを選ぶようにしましょう。
コインランドリーでカーペット洗濯に掛かる時間と料金相場
コインランドリーでカーペットを洗う際にかかる料金は、使用する洗濯機のサイズによって異なります。
カーペットのサイズ | 容量 | 料金 |
1畳 | 12kg | 約600円 |
2~3畳 | 15kg | 約800円 |
6畳 | 22kg | 約1,000円 |
コインランドリーでの洗濯時間はカーペットの大きさや素材にもよりますが、およそ30~40分です。
コインランドリーの洗濯機へカーペットの入れ方

コインランドリーでのカーペットのたたみ方
カーペットを洗濯機に入れる際、屏風たたみにします。表面を外側にして、山折り谷折りを繰り返し、屏風のようにたたみます。折りたたむ幅は、洗濯機の入口より少し細めがよいでしょう。
屏風たたみをしてからくるくると丸めて、洗濯槽の中に入れます。
コインランドリーでカーペットはネットなしでOKか?
基本的に、カーペットはそのまま洗濯槽に入れて洗うことができますが、カーペットが入れられるサイズのネットがあれば入れた方が良いでしょう。
カーペットは重量があるため、洗濯中に中で広がってしまいバランスを崩すと、脱水時などに洗濯機が止まってしまうことがあります。
ですが、ネットに入れるとカーペットがまとまっているため、それを防ぐことができるのです。ネットに入れることで、洗濯時にカーペットが動き回ってしわになってしまうリスクを少なくすることもできます。
コインランドリーでカーペットは紐で縛るべき?
大きめのネットが手に入らない場合は、カーペットを屏風(びょうぶ)たたみにし、麻の紐で数箇所、ほどけないようにしっかり縛ってから洗うと良いでしょう。
ネットと同様に、回っている間にバランスが崩れたり広がったりするのを防げるため効率よく洗濯できます。
コインランドリーの洗濯機に入らないカーペットの洗い方

カーペットがコインランドリーの洗濯機に入らない場合は、お風呂場で洗濯しましょう。手順は以下です。
カーペットに掃除機をかけ、ほこりや髪の毛などを取り除いておくことがポイントです。
カーペットのゴミを取り除いておかないと、せっかく洗ってもゴミが絡んで、洗い上がりがすっきりしません。カーペットをきれいに洗い上げるためにも先に掃除機などで掃除しておきましょう。
カーペットにシミがある場合は、お風呂場で均等に洗っても、シミの箇所だけきれいにならない可能性があります。シミの部分に洗剤を染み込ませ、タオルなどで拭っておきます。
下処理をすませたカーペットを屏風(びょうぶ)たたみにします。汚れている方が外側に来るようにして、山折り谷折りを繰り返し、浴槽に入るくらいのサイズまでたたみます。
カーペットの素材や重さによっては難しい場合は、とにかく浴槽に入ることを意識してたためば大丈夫です。
お湯の温度は基本的に洗濯表示に従いましょう。
![]() | 桶に40は液温は40℃を限度とし、洗濯機で洗濯できる |
洗濯表示に書かれている温度以下のお湯で洗うことが大切です。たとえば50℃と書かれている場合は50℃までで、それ以上の温度のお湯で洗わないよう注意が必要です。
お湯の量はカーペットを折りたたんで浸けたときにひたひたに浸かる程度です。
お湯の中に中性洗剤(おしゃれ着用の中性洗剤がおすすめです)を入れてラグをつけ置きします。洗剤の量はお風呂のお湯の量に合わせるようにしましょう。
つけ置き洗いの時間は1~2時間くらいが目安です。
つけ置き洗いしているカーペットを浴槽の中で体重をかけ踏み洗いをします。踏むことで洗剤が全体に浸透し、汚れが落ちます。可能なら、カーペットの上下を数回入れ替えるとより効果的です。
水を含んだカーペットは驚くほど重くなります。ひっくり返すときは転ばないように注意しましょう。
汚れがある程度落ちたら、足でカーペットを踏みながらお湯を抜きます。
シャワーで浴槽の洗剤をしっかり流し、きれいなお湯をはってまた足で踏みます。これを2~3回繰り返してお湯が汚れなくなったら、すすぎ完了です。
洗剤が残っていると、悪臭の発生や、敏感肌の方は肌にも悪影響がでる場合がありますので、しっかり洗剤は落としましょう。
すすぎ洗いが終わったカーペットを、浴槽の中で足に力を入れて踏んで水切りをします。
カーペットは大きく厚いため、踏んだくらいでは脱水レベルまではいきません。踏んだ後に水がある程度落ちなくなるまで、浴槽のふちにカーペットをかけ、ある程度水切りができてから干しましょう。
お風呂に乾燥機がついている場合は、水切り中に乾燥機を使うと乾きが早くなります。
乾燥時間が足りなくなりそうなら、最初の段階でバスタオルを何枚か使用し、タオルドライで水分を取るのもおすすめです。
乾燥については以下の自宅でカーペットを干す場合を参考にして下さい。
コインランドリーでのカーペットの乾燥方法

カーペットの乾燥温度
先ずは乾燥機が使えるか、どの程度の温度が大丈夫なのかを洗濯表示で確認しましょう。
![]() | 四角に丸と1つの点は排気温度上限60℃の低い温度でタンブル乾燥可能 |
![]() | 四角に丸と2つの点は排気温度上限80℃でタンブル乾燥可能 |
![]() | 四角に丸と×はタンブル乾燥禁止 |
タンブル乾燥禁止の場合は、コインランドリーに置いてある乾燥機は使えないので、自宅で浴室乾燥機を使ったり、ベランダに干して自然乾燥させましょう。
カーペットの乾燥時間
カーペット乾燥するのに掛かる時間の目安は、2畳~4畳用のカーペットなら40~50分、6畳用の大き目のカーペットで60~70分です。
カーペットの素材や厚みによっても乾燥時間は変わってきますので、ある程度乾燥させたら10分ずつ確認しながら乾かすとよいでしょう。
乾燥時間が長すぎるとカーペットにダメージを与えてしまいます。逆に、乾燥時間が短すぎると悪臭や菌の繁殖の原因になりますので、乾燥時間の目安をしっかり把握しておくことが大切です。
コインランドリーの乾燥機でカーペットのダニ対策
ダニを退治するには、乾燥機OKの場合は、コインランドリーの乾燥機を使うと良いでしょう。
ダニは高温・多湿を好み、カーペットの繊維の中に潜り込んでいます。そのため、いくら掃除機を使用したとしても、繊維の奥に逃げ込み全てを吸い込むのは困難です。
また、チリダニなどは洗剤の入った水に1週間浸しても死にません。脱水時の圧力で一部のダニは死ぬものの、ただ洗濯をするだけでは、そのほとんどはカーペットの内部で生き残っています。
コインランドリーであれば高温乾燥が可能です。ダニは熱と乾燥に非常に弱く、50℃以上の乾燥を20~30分で死滅、60℃以上なら一瞬で死滅します。
カーペットが乾燥禁止の場合どうする?
一般的に、コインランドリーの乾燥機はタンブラー乾燥機と呼ばれるものです。
洗濯表示でタンブラー乾燥禁止やタンブル乾燥禁止があるものは、カーペットを傷めてしまうこともあるのでコインランドリーの乾燥機は使用できません。
また、カーペットの裏面に滑り止め加工が施されている場合も乾燥機をかけることはできません。
自宅でカーペットを干す方法
風通しのいい場所で、カーペットの裏側から陰干しします。太陽光に当ててしまうと、カーペットの風合いが変わってしまう可能性があるので、陰干しするようにしましょう。
物干し竿が2本ある場合はカーペットが折り重ならないように2本を使ってM字に干すと風通しがよくなり乾きやすくなります。
物干し竿が1本だけしかない場合は、カーペットが三角形になるように干しましょう。カーペット同士がなるべく重ならないように、両端をずらして干すとよいでしょう。
カーペットの厚みや素材によって異なりますが、天気が良く湿度が低くても、手洗いだと脱水が甘くなるため、いつもより長めに干す必要があります。
洗濯物と同じで、乾くまでに時間が掛かると生乾きの嫌な臭いが出るので、必ず晴れて湿気が少ない日の10時過ぎ~15時前頃までに乾く様に干しましょう。
クリーニング店に依頼する
カーペットのように厚手で大きなものを家庭で洗濯するには、時間や体力も必要になるので、クリーニングに依頼しましょう。
カーペットについて正しい知識のあるプロにお任せすれば、素材の風合いをそこなうこともなく清潔と品質がキープできます。
コインランドリーでカーペット洗濯失敗!縮んだ原因
カーペットの繊維には、天然繊維・化学繊維など様々な種類があります。
例えばシルクやウールは天然繊維の中でも「動物繊維」にあたります。生き物が身を守るために生み出す素材からできているので、保温性や手触りにすぐれています。
動物繊維の素材の元であるタンパク質は熱に弱くデリケートなため、強い熱が加わったり、一気に乾燥させてしまうと、変質して縮んでしまいます。
大切なカーペットの品質を保つためにも、かならず洗濯表示を確認してから洗濯するようにしましょう。
カーペットはコインランドリーとクリーニングどちらが良い?
コインランドリーの最大のメリットは、利用料金が安いことです。場合によってはクリーニングの半額以下で利用できる場合もあり、コストを節約することができます。
コインランドリーは仕上がるまでの時間が早いのも魅力です。1回あたりの洗濯~乾燥に1時間程度で終わります。
コインランドリーは、営業時間も長く早朝6時頃~深夜23時頃まで、営業しているところも多く見られます。店舗によっては24時間年中無休で営業しているところも多く、自分の都合に合わせて利用ができます。
クリーニング店には、クリーニングのプロならではの良さがあります。
素材に合わせた洗いをしてくれるので、カーッペットの汚れをきちんと確認してからクリーニングを行うため、しっかり汚れを落とし、素材の風合いを損なわず美しく仕上がります。プロに任せれば、色落ちしたり縮んでしまったりという失敗もないので安心です。
また、コインランドリーでは洗えないカーペットもクリーニングできます。
時間のない方におすすめなのが、宅配ネットクリーニングです。都合に合わせて自宅まで取りにきてくれて、クリーニングが終わると自宅まで配達してくれるのでとても便利です。
引き取りの日を決めることもできるので受け取りを忘れてしまったり、保管状態も気にする事もないのでとても便利なサービスです。高価なカーペットや、劣化させたくない場合は迷わずクリーニングに出しましょう。