洋服に付いたフルーツや果汁のシミ抜きをプロが解説
フルーツなどの果汁のシミは、ついてすぐになら水できれいに落とせますが、果汁は衣類に付着して時間が経ってしまうと、どんどんと繊維の間に入り込んでしまいます。
果汁の成分である糖や酸は、時間が経つと空気中の酸素などと反応してしまうため、シミが変色してしまい落としにくいシミになってしまうのです。
フルーツや果汁が付いてできたシミの染み抜きを始める前に、必ず洗濯表示を確認して下さい。
桶に40は液温は40℃を限度とし、洗濯機で洗濯できる | |
桶に手は40℃を限度に手洗い可能 | |
桶に×は家庭での洗濯禁止 |
手洗い表示の場合は手洗いで、家庭での洗濯禁止の場合はクリーニングに依頼して下さい。
三角は塩素系及び酸素系の漂白剤を使用可能 | |
三角に斜め線2本は酸素系漂白剤は使用可能だが塩素系漂白剤は使用禁止 | |
三角に×は塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止 |
漂白剤を使用可能か、どのタイプの漂白剤ならOKかを、必ず洗濯表示を確認した上で進めて下さい。
服に付いたキウイの染み抜き方法
キウイにはタンニンが含まれて、このタンニンによるシミは、すぐに洗濯すれば落とせる事が多いのですが、場合によってはシミの成分だけ落ちて色素が残ってしまいます。
シミ部分に食器用洗剤をつけ、歯ブラシでトントンと軽く叩きます。これで落ちていれば、ふつう通りに洗濯して終了ですが、シミが残っている場合は次の方法で落としましょう。
用意する物
- 食器用洗剤
- 液体酸素系漂白剤
- セスキ炭酸ソーダ
- クエン酸
- ドライヤーまたは熱湯
キウイのシミ抜き手順
1.シミ部分にセスキ炭酸ソーダをふりかけ、その上から酸素系漂白剤をかけます。
2.ドライヤーの温風を当てて温めるか、コップに熱湯を入れ、シミ部分にゆっくりかけて5分~10分ほど放置します。
3.アルカリ性を中和するために、クエン酸を水に溶かしたものをシミ部分にかけます。
4.シミが残っていたら、根気よく同じ作業を繰り返しましょう。
5.シミが落ちたらいつも通り洗濯機で洗って完了です。
服に付いたマンゴーの染み抜き方法
シミ部分に食器用洗剤をつけ、歯ブラシでトントンと軽く叩きます。これで落ちていれば、ふつう通りに洗濯して終了ですが、シミが残っている場合は次の方法で落とします。
用意する物
- 食器用洗剤
- 液体酸素系漂白剤
- セスキ炭酸ソーダ
- クエン酸
- ドライヤーまたは熱湯
マンゴーのシミ抜き手順
1.シミ部分にセスキ炭酸ソーダをふりかけ、その上から酸素系漂白剤をかけます。
2.ドライヤーの温風を当てて温めるか、コップに熱湯を入れ、シミ部分にゆっくりかけて5分~10分ほど放置します。
3.アルカリ性を中和するために、クエン酸を水に溶かしたものをシミ部分にかけます。
4.シミが残っていたら、根気よく同じ作業を繰り返しましょう。
5.シミが落ちたら、いつも通り洗濯機で洗って完了です。
服に付いたみかんの染み抜き方法
みかんなどの柑橘系は服についてシミになっても、果汁の中では比較的落ちやすのですが、時間が経ってしまうと、果汁が繊維に定着してしまい落ちにくくなります。
シミ部分に食器用洗剤をつけ、歯ブラシでトントンと軽く叩きます。これで落ちていれば、ふつう通りに洗濯して終了ですが、シミが残っている場合は次の方法で落とします。
用意する物
- 食器用洗剤
- 液体酸素系漂白剤
- セスキ炭酸ソーダ
- クエン酸
- ドライヤーまたは熱湯
みかんのシミ抜き手順
1.シミ部分にセスキ炭酸ソーダをふりかけ、その上から酸素系漂白剤をかけます。
2.ドライヤーの温風を当てて温めるか、コップに熱湯を入れ、シミ部分にゆっくりかけて5分~10分ほど放置します。
3.アルカリ性を中和するために、クエン酸を水に溶かしたものをシミ部分にかけます。
4.シミが残っていたら、根気よく同じ作業を繰り返しましょう。
5.シミが落ちたら、いつも通り洗濯機で洗って完了です。
服に付いたスイカの染み抜き方法
スイカの汚れは水溶性の汚れなので、ついてすぐのシミなら水で洗い流せば落とせます。
水洗いで落ちなければ、シミ部分に食器用洗剤をつけ、歯ブラシでトントンと軽く叩きます。これで落ちていれば、ふつう通りに洗濯して終了ですが、シミが残っている場合は次の方法で落とします。
用意する物
- 食器用洗剤
- 液体酸素系漂白剤
- セスキ炭酸ソーダ
- クエン酸
- ドライヤーまたは熱湯
スイカのシミ抜き手順
1.シミ部分にセスキ炭酸ソーダをふりかけ、その上から酸素系漂白剤をかけます。
2.ドライヤーの温風を当てて温めるか、コップに熱湯を入れ、シミ部分にゆっくりかけて5分~10分ほど放置します。
3.アルカリ性を中和するために、クエン酸を水に溶かしたものをシミ部分にかけます。
4.シミが残っていたら、根気よく同じ作業を繰り返しましょう。
5.シミが落ちたら、いつも通り洗濯機で洗います。
6.最後に天日干ししましょう。
スイカが赤いのはリコピンが含まれているからです。このリコピンは紫外線によって分解される性質を持っていますので、汚れをしっかり落としてから天日干しすることにより、リコピンの汚れを落とすことができます。
服に付いたリンゴの染み抜き方法
リンゴによるシミは比較的落としやすいシミなので、すぐに水で洗い流せば落ちる場合が多いのですが、時間が経過し酸化してしまうと落ちにくいシミになってしまいます。
シミ部分に食器用洗剤をつけ、歯ブラシでトントンと軽く叩きます。これで落ちていれば、ふつう通りに洗濯して終了ですが、シミが残っている場合は次の方法で落としましょう。
用意する物
- 食器用洗剤
- 液体酸素系漂白剤
- セスキ炭酸ソーダ
- クエン酸
- ドライヤーまたは熱湯
リンゴのシミ抜き手順
1.シミ部分にセスキ炭酸ソーダをふりかけ、その上から酸素系漂白剤をかけます。
2.ドライヤーの温風を当てて温めるか、コップに熱湯を入れ、シミ部分にゆっくりかけて5分~10分ほど放置します。
3.アルカリ性を中和するために、クエン酸を水に溶かしたものをシミ部分にかけます。
4.シミが残っていたら、根気よく同じ作業を繰り返しましょう。
5.シミが落ちたら、いつも通り洗濯機で洗って完了です。
服に付いたレモン汁の染み抜き方法
レモン汁のシミはついてすぐは目立ちませんが、時間が経つと黄ばみが起き、落とすのが困難なシミになります。
シミ部分に食器用洗剤をつけ、歯ブラシでトントンと軽く叩きます。これで落ちていれば、ふつう通りに洗濯して終了ですが、シミが残っている場合は次の方法で落としましょう。
用意する物
- 食器用洗剤
- 液体酸素系漂白剤
- セスキ炭酸ソーダ
- クエン酸
- ドライヤーまたは熱湯
レモンのシミ抜き手順
1.シミ部分にセスキ炭酸ソーダをふりかけ、その上から酸素系漂白剤をかけます。
2.ドライヤーの温風を当てて温めるか、コップに熱湯を入れ、シミ部分にゆっくりかけて5分~10分ほど放置します。
3.アルカリ性を中和するために、クエン酸を水に溶かしたものをシミ部分にかけます。
4.シミが残っていたら、根気よく同じ作業を繰り返しましょう。
5.シミが落ちたら、いつも通り洗濯機で洗って完了です。
服に付いたバナナの染み抜き方法
バナナのシミは、普通に洗濯するだけだと茶色いシミに残ってしまう場合があります。
特に目の粗い繊維の場合は先に洗濯してしまう事で、バナナの細かいカスが繊維の奥まで入り込んでしまい、さらに水を吸って膨張してしまうので、汚れが落としにくくなってしまいます。
バナナのシミがついてしまったら、まずは洗面器などに水をため、ザブザブと水洗いしましょう。すぐに洗ってもシミが落ちなければ、次の方法で落としましょう。
用意する物
- ステンレスかホーローの鍋
- 粉せっけん
- 酸素系漂白剤
煮洗い方法
1.鍋に水6ℓに対し粉せっけんを大さじ1杯入れ、よく溶かします。
2.鍋を火にかけ30~40℃のぬるま湯になったら、シミの付いた衣類を入れゆっくりとかき混ぜます。
3.酸素系漂白剤を大さじ1~2杯をふり入れ、吹きこぼれないように注意しながら2~3分煮て、泡だって来たら火を止めます。
4.そのまま冷めるまで放置します。
5.冷めたらよくすすぎ、いつも通り洗濯して完了です。
アルミの鍋はアルカリで変色するので、煮洗いにはステンレスかホーローの鍋を使いましょう。
服に付いたブドウの染み抜き方法
ブドウのシミは付いてすぐなら、酸素系漂白剤をシミ部分に直接かけてお湯で2時間ほど漬けてからふつう通り洗濯機で洗えば落ちます。すぐに洗う事ができなくて時間が経ってしまったシミや、洗っても落ちなかった場合には、次の方法で落としましょう。
用意する物
- 液体酸素系漂白剤
- セスキ炭酸ソーダ
- クエン酸
- ドライヤーまたは熱湯
ブドウのシミ抜き手順
1.シミ部分にセスキ炭酸ソーダをふりかけ、その上から酸素系漂白剤をかけます。
2.ドライヤーの温風を当てて温めるか、コップに熱湯を入れ、シミ部分にゆっくりかけて5分~10分ほど放置します。
3.アルカリ性を中和するために、クエン酸を水に溶かしたものをシミ部分にかけます。
4.シミが残っていたら、根気よく同じ作業を繰り返しましょう。
5.シミが落ちたら、いつも通り洗濯機で洗って完了です。
服に付いたイチゴの染み抜き方法
イチゴのシミは結構ガンコなシミなので、ついてすぐに対処することが大切です。
まず水で洗い流し、シミの濃度を出来るだけ薄くします。シミ部分に食器用洗剤をつけ、歯ブラシでトントンと軽く叩きます。これで落ちていれば、ふつう通りに洗濯して終了ですが、シミが残っている場合は次の方法で落としましょう。
用意する物
- 液体酸素系漂白剤
- セスキ炭酸ソーダ
- クエン酸
- ドライヤーまたは熱湯
イチゴのシミ抜き手順
1.シミ部分にセスキ炭酸ソーダをふりかけ、その上から酸素系漂白剤をかけます。
2.ドライヤーの温風を当てて温めるか、コップに熱湯を入れ、シミ部分にゆっくりかけて5分~10分ほど放置します。
3.アルカリ性を中和するために、クエン酸を水に溶かしたものをシミ部分にかけます。
4.シミが残っていたら、根気よく同じ作業を繰り返しましょう。
5.シミが落ちたら、いつも通り洗濯機で洗って完了です。