服に付いたガムの取り方や洗濯方法をプロが解説

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ポケットに入れていたことを忘れて洗濯してしまったり、たまたま座ったベンチにガムが付いていたり、ガムによるトラブルは頻繁には起こらないがゆえに起きた時に慌ててしまいますよね。

ガムが服にべったりついていても大丈夫です。ガムを落とす方法がありますので落ち着いて対処しましょう。今回はそんな服に付いたガムの取り方と洗濯方法を紹介します。

服に付いたばかりのガムの取り方

粒ガム

服に付いたばかりのガムは服の表面にくっ付いているだけなので、やり方さえ間違えなければ比較的簡単に落とすことができます。

くれぐれも、ガムが付いてしまったら爪で擦ったりしないようにしましょう。繊維に入り込んで逆効果になってしまいます。

ここで使用するのは「氷」です。外出中でもコンビニでコーヒー用の氷やビニール袋も手に入りますのでこのやり方を知っておけば、緊急時でも対応することが可能になります。

ガムを噛んでいると口の中では柔らかく伸びて、冷たいお水を飲むとガムが硬くなったという経験はありませんか?

ガムの冷やすと固まる性質を利用して、冷やし固めて服から剥がしやすくする方法を紹介します。

■準備するもの

  • ビニール袋
  • バターナイフなど(ヘラ代わりになればOK)
  • 歯ブラシorガムテープ

■手順

1. 氷をビニール袋に入れて口を縛る

2. ガムに氷を当てて冷やす(10~20分程放置)

3. ある程度ガムが硬くなったらバターナイフを使って剥がす

4. ガムのカスが残っている場合は、歯ブラシでこするかガムテープで剥がす

良い例やメリット

ポケットに入っていたガムに気づかず洗濯から乾燥機までしてしまった場合、洗濯槽に付いてしまったガムもこの冷やして固めて剥がす方法が応用できます。

服に付いて固まったガムの取り方

次に服に付いて時間が経過して固まってしまったガムの取り方を紹介します。

この場合は繊維の奥までとべっとりガムが入り込んでいることが考えられますのでガムを溶かして落とす方法が有効です。

使用するものは「熱湯」、「アルコール」、「クレンジングオイル」の3種類です。こちらも熱とアルコールと油に溶けるガムの性質を利用します。

ガムを溶かすという作用ではいずれも有効ですが、衣類によってはアルコールや油などの溶剤を使用することで、色落ちや染みなどの別のトラブルを引き起こす可能性があります。

目立たない場所で試してから行うようにしましょう

熱湯を使ったガムの取り方

煮洗い

ガムの成分である「酢酸ビニル樹脂」は加熱により柔らかく変形しやすくなる特徴があります。その軟化温度は40~50℃のため熱湯に浸すことで次第にガムが溶け出します。

準備するもの

  • お湯(目安は50℃)
  • 洗面器

■手順

1. 洗面器にお湯をはる

2. ガムの付いた部分を浸す(5分~10分程度)

※火傷には十分注意して下さい。

アルコールを使ったガムの取り方

スプレー

ガムの成分である「酢酸ビニル樹脂」はエタノールなどの低級アルコールにも溶けます。エタノールは油性汚れの染み抜き剤の代表的な溶剤です。

今では各ご家庭に必ずある消毒用のアルコールを使って取る方法を紹介します。

■準備するもの

  • 消毒用アルコール
  • タオル
  • ガーゼorコットン

■手順

1. ガムの付いた部分を下にしてその下にタオルを敷く

2. 消毒用アルコールをガーゼやコットンに含ませる

3. 下に敷いているタオルにうつすように服の裏からトントンする

4. ぬるま湯でしっかりすすぐ

クレンジングオイルを使ったガムの取り方

お酢

ガムの成分である「酢酸ビニル樹脂」は油に溶ける性質も持っています。油についてはサラダ油などの食用油や、クレンジングオイル、油汚れに強い食器用中性洗剤などを使用する方法があります。

これらのうちご自宅にあるものを使って試してみてください。

■準備するもの

  • クレンジングオイル
  • 歯ブラシ

手順

1. クレンジングオイルをガムの付いている部分に直接垂らす

2. つまみ洗いや歯ブラシを使ってトントンする

3. ぬるま湯でしっかりすすぐ

注意点

ゴシゴシ擦ると毛羽立ちや白っぽくなってしまう可能性があります。優しくトントンするか裏からつまみ洗いをするのもおすすめです。

重曹や歯みがき粉は使えるか?

重曹

これらのガムの取る方法で試してみて、最後にガムのかけらや繊維の奥に入り込んで残ってしまったガムを「重曹」や「歯磨き粉」をかき出す方法を思いつく方もいらっしゃるかもしれません。

水に溶けない性質を持つ重曹や、歯磨き粉の研磨剤の力で一緒に剥がせそうに思われるかもしれませんが、残念ながらそれらの働きはほとんど効果はありません

洗濯段階によってはそれらで擦ることでかえってガムを広げてしまうことも考えられます。

歯磨き粉においてはその細かい粒子も繊維の奥に残りやすいため、しっかりすすぎきれていないと汚れの原因となってしまいますのでおすすめできません。

ガムが付いた服の洗濯方法

衣類に生えたカビ対策2

これまでガムの落とし方をいくつか紹介してきましたが、少しくらいのガムなら服に付いていても洗濯機でキレイに落としてくれるのでは?と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

少量のガムであっても、水には溶けないガムの付いた服を洗濯機に入れるのはとても危険です

洗濯中にガムが服から剥がれ落ちてくれたとしても、洗濯機の排水ホースなどに詰まってしまったり、洗濯槽の手に届かない裏にへばりついてしまったりと洗濯機の故障の原因となりかねないからです。

少し面倒ではありますが、ガムは「固める」か「溶かす」かで必ず落とせるので、洗濯機投入前に取っておくことが鉄則です

服にガムが付いた跡が取れない時の対処法

食器用中性洗剤

ガムを苦労して取れたと思ったら今度は跡が残っている?!なんてこともあります。

主にガムの油分が洋服に残っていることが原因だと考えられますので、この場合はいつもの洗濯だけでは落ちにくいです。

油分の多い汚れにはやはり油汚れに強い洗剤を使いましょう。その中でも食器用中性洗剤がおすすめです。跡になっている染みの部分に垂らして優しくもみ洗いをしましょう。

その後はいつも通り洗濯すればすっきり落とせます。

ガムが付いた服はクリーニングで綺麗になるか?

ドライクリーニング染み抜き2

「ガムが服についたからクリーニングに依頼する」という感覚がない方が多いかもしれませんが、お気に入りの服や、服の素材によってはプロにお任せすることをおすすめします。

ガムを取る作業は衣類にどうしても負担のかかることをしていますので、悪化させないためにも大切な衣類は手を付けずにクリーニング店に相談しましょう。

ガムの除去だけでなく、その跡のシミまでもすっきり落としてくれます。そのため、染み抜きを得意とするクリーニング店に依頼しましょう。

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