洋服の風合いを洗濯やクリーニングで戻す方法

お気に入りの洋服など、長く愛用し続けているといつの間にか見た目や肌触りが変わってしまっていた、という経験をした方もいるかと思います。お気に入りだと尚更、元に戻したい気持ちも大きいですよね。
そこで、風合いが変わってしまった洋服を戻す方法についてご紹介します。
洋服の風合いが変わる原因と予防法
「風合いが変わる」といってもさまざまな要因によって引き起こされ、主に以下のような変化があります。
- 色褪せ
- 白っぽくなる
- 色移り
- 黄ばみ
- 縫い目付近のシミ
色褪せ
色褪せの原因は「汗」と「紫外線」です。汗の成分は主に水ですが、他にも電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど様々)が含まれています。これらの成分が汗として体から分泌され、体温調節や体内の代謝産物の排出に役立っています。
ですが、その汗が染み込んだ衣類に紫外線が当たることによって、これらの成分の一部が衣類に使用されている染料を分解し色褪せを発生させます。
【予防法】
- 着用した衣類は、なるべく洗濯をする
- 可能な限り、日光を避けて着用する
白っぽくなる
何度も着用することで、衣類が白っぽくなることを「白化現象」と言います。白化現象は、摩擦によって生地の表面が毛羽立ち白っぽく見える現象で特に、黒や紺など色が濃い衣類ほど白化現象が目立ちます。
【予防法】
日常生活において摩擦を避けることは難しいかと思いますが、白化現象を遅らせるためにも着用時は気をつけましょう。
色移り
洗濯時に、色の濃い衣類と一緒に洗ったことが原因で染料が溶け出してしまい、他の衣類に色が移ってしまうことです。
【予防法】
- 色の濃い衣類と分けて洗う
- 新しい衣類は単独で洗濯しておく(余分な染料を洗い流すため)
黄ばみ
洗濯したはずの衣類が黄ばんでいる原因は、汚れが落とし切れていないということです。汗や体の油分が衣類に付着し、時間の経過とともに酸化することで黄ばみが発生することがあります。特に襟や袖口、脇の下など、汗や油分が集中しやすい部分が黄ばみの発生しやすい箇所です。
また、漂白剤を使用した洗濯や漂白作用のある洗剤の使用により、衣類の繊維が変色し黄ばむことがあります。
【予防法】
- ポイント汚れ落とし洗剤を使用する
- 漂白剤や漂白作用のある洗剤の過剰使用を避ける。
縫い目付近のシミ
キルティング製品の縫い目に沿ってできるシミの原因は「キワつき」といい、染料が移動することで発生します。キルティングの縫い目には、通常、複数の生地の縫い合わせによって形成された部分があります。
染められた生地の染料や詰め物(ダウンなど)の汚れが他の生地に移動することがあり、その結果、縫い目に色の変化やシミが現れることがあります。
【予防法】
- キワつきが起きづらい衣類を選ぶ(タンブラー乾燥可能なもの)
- キワつきが起きないように洗っているクリーニング店を選ぶ
洋服の風合いを洗濯で戻す方法

素材ごとに、洗濯で風合いを戻す一般的な方法をご紹介します。
カシミア・ウール・アンゴラ素材
こちらの生地は基本的に手洗いまたはドライクリーニングが推奨されます。
色移り
![]() | 40度限度で手洗い可能 |
![]() | 家庭洗濯NG |
衣類を洗濯ネットに入れて、洗濯機で30秒〜1分程度脱水する
風通しの良い日陰へ干す
革/レザー
革やレザー製品は水や洗剤に敏感なため、通常は専門のクリーニング店に依頼するのが最善です。そのため自宅での洗濯は避け、風通しの良い場所で定期的に換気してお手入れします。
風合いをクリーニングで戻す事がおすすめの洋服

自宅での手洗いで風合いを戻す方法をご紹介しましたが、やはりデリケートな素材であればプロにお任せする方が安心です。お直しの内容によっては、対応していないクリーニング店もあるため事前に確認をしておくと良いでしょう。
特に、カシミア、ウール、シルクなどデリケートな素材が日焼けや色褪せしている・黄ばみや黒ずみなどがある場合、クリーニング店へ持っていき修復してもらいましょう。
クリーニングに持って行く前の事前確認
- ポケットに何も入っていないか
- 上下セットのものは同時にクリーニングを行う
- 元々あったシミやほつれを把握しておく+クリーニング店のスタッフへ申告する
クリーニングが終了したら・・・
- 付属品が取れていないか
- 新たなシミ汚れがないか
- 袋を外す