ヘアカラーが服に付いた時の落とし方や洗濯方法を解説
美容師さんや、お家でセルフヘアカラーを楽しむ方は必見です。今回はヘアカラーが服に付いた時の落とし方や洗濯方法をご紹介します。
服に付いたヘアカラーの落とし方や洗濯方法
ヘアカラー剤が服に付いてしまうトラブルは美容師さんだけでなく、ご自宅でセルフヘアカラーを楽しむ方にも起こります。
時間と共にどんどん染まってしまうため、どうしよう!と焦ってしまいますが、特別なものは必要ありません。お家にあるもので落とすことができますのですぐに対処しましょう。
そんなヘアカラー剤は一般的に、酸化染料とアルカリ剤の1剤と酸化剤の2剤で構成されています。この1剤と2剤を混ぜた「混合液」を髪の毛に付けることで酸化染料が発色するという仕組みになります。
つまりヘアカラー剤は空気に触れて酸化することでどんどん染まり、色が定着するので服についてしまったらやはり早く対処することがカギになります。
早い段階であれば水だけで落ちる場合もありますが、今回はそれだけでは落ちなかった場合におすすめの液体洗濯洗剤を使用した落とし方をご紹介します。
液体の洗濯洗剤には弱アルカリ性のものもありますが、ヘアカラー剤の多くはアルカリ性ですので中性洗剤の方がおすすめです。
私たちの髪質は表面を覆っているキューティクルの状態が閉じている弱酸性の状態が最も健康的と言われています。
そのため酸性のカラーリング剤は髪の毛にダメージも少なく優しいですが、閉じたキューティクルの表面に薬剤を塗っているだけなので染まりにくく、色持ちも良くありません。
一方、アルカリ性だとそのキューティクルを開けることで髪の毛の中までしっかり浸透させてきれいに染めることができるため一般的なヘアカラー剤はアルカリ性になります。
洗濯の前に、ご自身で衣類の裏にあるタグで必ず洗濯表示を確認しましょう。以下のように桶に×マークであれば、家庭で洗うことができませんのでクリーニング店に相談して下さい。
「家庭での洗濯禁止」
また家庭で水洗いができる衣類に関しては、クリーニングに持って行く場合でもヘアカラー剤のついたままにしておくよりも、以下の方法を参考にご自身で水洗いをしておくとより染み抜きがスムーズになります。悪化させないためにこのひと手間がとても大切です。
- 液体洗濯洗剤(中性)
- 水又はお湯
- 厚めのタオル
- 歯ブラシ
■手順
ヘアカラー剤の付いている部分の下にタオルを敷きます。タオルは厚みのあるものがなければ何重かに重ねて反対側の服にしみないように工夫しましょう。
液体洗濯洗剤に水又はお湯を少量混ぜてヘアカラー剤の付いてる部分に塗布します。この時、ゴシゴシ擦ってしまうと汚れが広がってしまうため歯ブラシを使って上から叩くことがポイントです。
全体的にタオルに汚れがうつったことを確認したら、水又はお湯ですすぎましょう。まだ汚れが残っている場合は直接液体洗剤のみを塗布して優しくもみ洗いをします。
いつも通り洗濯をすれば完了です。
服に付いたヘアカラーがシミになった時の対処法
時間が経過してシミになってしまった場合もまだ対処法はあります。使用できる素材かどうか確認して頂き、問題なければ諦めずに試してみましょう。
- 漂白剤で落とす方法
- 専用の染み抜き剤で落とす方法
漂白剤で落とす方法
漂白剤には大きく酸素系漂白剤と塩素系漂白剤の2種類あります。白衣などの白無地衣類には塩素系漂白剤の使用もできますが、その漂白力も強く、色柄物には使用できません。
そのため、ここでは使い勝手の良い酸素系漂白剤を使用して洗濯する方法をご紹介します。まず最初に洗濯表示を確認して漂白剤の使用ができるか確認しましょう。
塩素系及び酸素系の漂白剤を使用可能 | ||
酸素系漂白剤は使用可能だが塩素系漂白剤は使用禁止 | ||
塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止 |
- 液体酸素系漂白剤
- 液体洗濯洗剤
- ゴム手袋
- 桶
■手順
シミの部分に酸素系漂白剤を直接塗布します。
桶に液体洗濯洗剤を溶かしておき、そこに漂白剤を塗布した衣類を約30分程つけて置きます。漂白力を保つために液温は約40℃がおすすめです。温度が下がらないようにラップや蓋をしておきましょう。
お湯ですすぎます。落ち具合を確認しながら状態に応じで液体洗濯洗剤を塗布してもみ洗いをするのもおすすめです。
いつも通り洗濯をすれば完了です。
専用の染み抜き剤で落とす方法
衣類に付いたヘアカラー汚れ専用洗浄剤があります。美容師さんなど頻繁にヘアカラー剤で服を汚すことがある方は一つあると便利です。
■ヘアカラークリーニング
液性は強酸性となりますので皮膚、目に触れないよう手袋、保護メガネの着用の上使用しましょう。2~3か月前など時間の経過したヘアカラーのシミや、洗濯を繰り返し薄くなったようなシミにも有効です。
諦めかけていたお気に入りのお洋服をよみがえらせることも夢ではありません。
服に付いたヘアカラーのクリーニングと料金相場
クリーニング店の染み抜きは様々なシミに対応していますので、もちろんヘアカラー剤のシミも落とすことができます。
ただし、冒頭に述べたようにヘアカラー剤は時間とともに落ちにくい頑固な汚れとなってしまいますのでそのまま放置していては落ちるシミも落ちなくなってしまいます。
クリーニングに依頼する場合も早めに持っていくことを心がけましょう。
クリーニングの工程内の前処理で落とすことができれば、通常のクリーニング代のみで対応してくれるかもしれませんが、基本的に別途染み抜き処理として有料になるケースがほとんどです。
価格に関してはシミの範囲や程度によっても幅があるため、1,000円~5,000円程度みておきましょう。染み抜きはお店によって技術の差が出やすい分野です。
安易に染み抜き無料と掲げるお店にお願いするよりも、染み抜きを得意とするクリーニング店に依頼することをおすすめします。