一人暮らしにおすすめの洗濯機をプロが解説
数ある洗濯機の中で一人暮らしに向いている洗濯機とはどのようなものでしょうか。購入前に確認しておきたいポイントをご紹介します。
一人暮らしにおすすめの洗濯機サイズや容量の目安
一人暮らしでは2~3日分をまとめて洗濯できる5.0~6.0kgが人気です。ただし洗濯の頻度や量によって適した容量が異なるので、自分の生活スタイルにあったサイズの洗濯機を選ぶ事が大切です。
それでは実際にどれくらいの量があれば良いのでしょうか。
一人暮らしにおすすめの洗濯機サイズや容量は何キロ?
一般的に1人が1日に出す衣類の量は1.5kg程度だといわれています。
毎日洗濯をする場合なら5.0kg以下の小さい容量でも足りますが、2~3日まとめて洗濯を行う場合は5.0kg~6.0kg、さらに一週間まとめた場合や衣類以外の布団のシーツ、毛布なども洗いたい場合は7.0kg以上のものをおすすめします。
洗濯機にパンパンに詰めてしまうと洗浄力が落ちてしまうので、少し余裕を持った容量を考えた方が良いでしょう。
置き場となる洗濯機パンのサイズの確認する
洗濯機パンとは「防水パン」や「防水フロアー」とも呼ばれます。洗濯機の下に設置されているプラスチック製の保護板のことです。洗濯機の排水ホースと床の排水口をつなぎ、洗濯の際に出る水を排出する役目もあり万が一の水漏れを防ぎます。
この洗濯機パンのサイズを超えた洗濯機だと設置することは困難ですので事前に設置場所を測定し、適したサイズの洗濯機を選びましょう。洗濯機パンの基本サイズは幅が640、740、800㎜の奥行きが640㎜の3種類です。
また形状も3種類ありますのでどのタイプなのかあわせて確認をしておきましょう。
フラットタイプ 出典「Amazon」 | その名の通り平らになっている洗濯機パンです。四辺の囲いに立ち上がりはあるものの受け皿部分には凹凸がないため洗濯機を設置しやすいのが特徴です。しかし洗濯機との間に空間ができないため掃除がしにくいことがデメリットです。 |
四隅がかさ上げされているタイプ(枠あり) 出典「Amazon」 | 四隅のかさ上げ部分に洗濯機を乗せます。その四隅のでっぱりの部分と受け皿のフラットな部分にわずかな空間ができるためフラットタイプと比べて掃除がしやすくなります。 |
四隅がかさ上げされているタイプ(枠なし) 出典「Amazon」 | 四隅のかさ上げ部分に洗濯機を乗せて使用するのは枠ありタイプと同じですが、四辺の囲いには立ち上がりがないため一番空間ができるタイプです。そのためもっとも掃除がしやすくなります。 |
湿気やカビが発生しやすい洗濯機周りですのでお手入れのしやすさから、かさ上げタイプが最近では主流のようです。
もし、お住まいの洗濯機パンがフラットタイプでお手入れに不安がある方でも便利なかさ上げグッズを使えば簡単にお手入れがしやすくなりますのでご安心ください。
搬入経路は確保できるか確認する
意外と見落としがちな設置場所までの経路の確認は必ずしておきましょう。屋外であれば建物の入り口、エレベーター(洗濯機と人が同時に乗れるか)、階段の踊り場や、通路の曲がり角などの注意すべきポイントがあります。
屋内でも廊下や階段、設置場所の入口も事前に測っておき、十分なスペースがあるか調べておきましょう。
特殊な構造の住宅や搬入経路に余裕が無い場合は、販売店や配送業者に事前に相談をしましょう。各メーカーのホームページでも搬入経路のチェックポイントを明記した確認シートがありますので上手に活用すると良いでしょう。
蛇口の高さを確認する
設置面から蛇口までの高さを確認する際、注意したいのは蛇口の位置が低い場合です。
洗濯機に蛇口が接触してしまう場合は、洗濯機本体と蛇口の間に隙間を空けることで対応はできますが、ドラム式のように本体に奥行きがあると十分にスペースが確保できないこともあるで注意しましょう。
その場合には「延長偏心管」「壁ピタ水栓」と言われる蛇口の取り付け位置を変えられる部品を購入すれば解決できます。
一人暮らしにおすすめの洗濯機は静かなタイプ
洗濯機は使用時に音のする家電製品のため、集合住宅の場合は特に気をつけなければなりません。洗濯機の音は壁や床を伝って響くため、住民との騒音トラブルにならないよう運転音の小さいものを選ぶようにしましょう。
特に深夜や早朝など他の人が寝ている時間帯に洗濯をする方は配慮が必要です。中にはスペースの問題で屋外に洗濯機を設置するケースもありますので、その場合は深夜や早朝の時間帯の使用は避けましょう。
洗濯機には運転音の大きさを表す「dB(デシベル)」という単位で表記されていますので、洗濯機を選ぶ際はその数値をあわせて確認するようしてください。
ちなみに、40dB図書館、30dB郊外の深夜、20dB木の葉の触れ合う音の静かさ、とされています。静音性を重視するなら40dB以下の運転音を目安に探してみてください。
洗濯機を選ぶポイントや選び方
最近ではシンプルでオシャレな洗濯機も出ておりデザイン重視で決めるも一つですし、とにかく洗えればOKと価格重視の方もいらっしゃるでしょう。
しかし、その中でも洗濯機の型やメーカーによってもそれぞれ得意分野や特徴があります。しっかり比較しながらライフスタイルにあった洗濯機を選びましょう。
まず洗濯機は大きく分けると縦型とドラム式の2種類あります。そこでポイントとなるのは「洗浄」か「乾燥」のどちらを重視するかです。縦型は大量の水をためてもみ洗いするため洗浄力が高いのが特長です。一方ドラム式は、衣類を浮かせた状態で温風を当てられるため乾燥が得意となります。
つまり洗浄力を求めると縦型、乾燥機能が欲しい方はドラム式がおすすめとなります。あとは節水や省エネ、衣類の傷み具合、お手入れのしやすさが気になるポイントになってきます。
次に縦型とドラム式のメリットとデメリットをみていきましょう。
洗濯機の縦型とドラム式のメリットとデメリット
縦型
メリット | デメリット |
省スペース | 使用水量が多い |
ドラム式と比べ安価 | もみ洗いをするため衣類が傷みやすい |
大量の水をためてもみ洗いため洗浄力が高い | 乾燥機能がついても乾きが悪くシワしわになりやすい |
ドラム式
メリット | デメリット |
ドラムの角度を利用して少ない水量が洗える | サイズが大きく重たい |
洗濯物がほぐされてからまりにくく乾燥が早い | 真横のドラム式だと洗濯途中でドアを開けることができない |
スタイリッシュなデザインが多い | 扉の開く向きを考えないと開けたときに邪魔になる |
衣類を持ち上げて落とすたたき洗いのため衣類が傷みにくい | ドアのゴムパッキンの内側と、ドラムの隙間もホコリが溜まりやすい |
このようにそれぞれのメリット・デメリットを理解した上でまず縦型なのかドラム式が良いのかを絞りましょう。
一人暮らしにおすすめの洗濯機メーカー
パナソニック
「おしゃれ着」対応のコースや、自動槽洗浄で槽の黒カビ発生を抑えて槽を除菌するような便利で高機能な製品が多くあります。
インテリアにも馴染むことで人気の高い「Cuble」シリーズからマンションにも置けるサイズのプチドラムも登場しています。
シャープ
シャープ独自の「ステンレス穴なし槽」を使用しており、洗濯槽と外槽の間のムダ水をカットしてくれるため節水したい方にはおすすめです。
急ぎの時や長雨、花粉の季節にはあると便利なハンガーにかけて衣類を乾かせるシャープだけの「ハンガー除菌・乾燥コース」が搭載されているものもあります。
プラズマクラスターで除菌しながら、シワを抑えてスピーディに乾燥できるのも一人暮らしの強い味方です。
東芝
低振動・低騒音設計なので、洗濯から乾燥まで深夜早朝の時間でも気にせずお洗濯ができます。
静音には欠かせないインバーター機能ですが、搭載されていない5.0kg以下のコンパクトな洗濯機でも脱水時45㏈以下とやはり静音性が高いです。
一人暮らしにおすすめの静かな縦型洗濯機
■東芝 AW-8DH1(洗い26dB/脱水37dB)
出典「東芝」
静音性の高い洗濯機です。特に洗いについてはここまで静かなものはなかなかありません。
また洗濯機内部で「ウルトラファインバブル」を生成し、洗浄力を向上させる独自の技術を搭載していますので皮脂汚れや衣類の黄ばみを抑える洗浄力にも優れています。
■日立 BW-V70G(洗い32㏈/脱水38㏈)
出典「日立」
大流量、高濃度、予洗いの手間を減らす洗浄力の「ナイアガラ ビート洗浄」採用で抜群の洗浄力がありながらも、洗濯・脱水時の音はどちらも40db以下と静かです。
広い投入口で出し入れがしやすく「ほぐし脱水」により衣類がスルっと取ることができます。そして糸くずフィルターは半透明でごみが見やすい工夫もされています。使いやすさ、お手入れのしやすさといいバランスの良い機種になります。
一人暮らしにおすすめの静かなドラム式洗濯機
■アクア AQW-FV800E (32dB/44dB)
出典「アクア」
まるで海外のコインラインドリーにいるような気分にさせてくれるムダのないスマートな洗濯機です。操作ボタンがジョグダイアル&LEDディスプレイになっており、家庭用洗濯機のイメージを変えてしまうようなヨーロピアンデザインです。
インバーター搭載で低騒音運転はもちろんのこと目的や衣類に応じた温度で洗い分けをしてくれる温水洗浄機能もあります。またダウンやコートのセルフランドリーも可能でコストパフォーマンスの良い機種です。
一人暮らしにおすすめの静かな洗濯乾燥機
■シャープ ES-S7F(洗い24dB/脱水39dB/乾燥36dB)
出典「シャープ」
インバーター搭載のため洗濯から乾燥まで40㏈以下と優秀です。またドラム式でありながらもマンションにも置けるコンパクト設計です。
一人暮らしには嬉しい軽い汚れの衣類やバスタオルなどに便利な「時短」コースもあります。スピーディなだけでなく節水もできて経済的なのも魅力です。
■パナソニック NA-VG760(洗い32dB/脱水42dB/乾燥46dB)
出典「パナソニック」
幅・奥行約60 cmのマンションサイズのプチドラム。シンプルかつスタイリッシュで人気の高い「Cuble」シリーズです。
ワンルームの生活スペースに洗濯機を置く場合は、部屋の雰囲気を壊さずにインテリアとしてデザイン性を重視したい方にぴったりの洗濯機です。
しかもこちらの機種はデザイン性だけでなく、搭載されている機能も多いのが特徴です。毎日のお洗濯からおうちクリーニングまでも衣類にあわせた多彩なコース機能も充実しています。
また音を抑える低騒音モードの設定が可能ですので音の気になる時間帯に使用する場合は安心の装備です。