プロが教える失敗しない自宅でデニム洗濯の基本とコツ
デニムは、そのクールなスタイルと耐久性から多くの人々に愛されていますが、正しい洗濯方法を知らないとデニムが損傷しやすくなることもあります。
しかし、自宅でデニムを洗濯する際には、いくつかの基本とコツを押さえることで、失敗を避けながらデニムを美しく清潔に保つことができます。
デニムの色落ちや形状の崩れを心配せず長く愛用できるように、自宅でのデニム洗濯の基本とコツについてご紹介していきます。
自宅でのデニムの洗濯の注意点やリスク
【洗濯時のリスク】
- 色落ち
- 色移り
- 縮み
■色落ち
特に新品の状態で洗濯すると色落ちする可能性が高く、濃い色のデニムは最初の数回の洗濯で色を放出することがあります。
最初の洗濯ではデニムを単独で洗うか、同じ色合いの洗濯物と一緒に洗うことをおすすめします。
■色移り
上記でお伝えした通り、デニムは色落ちしやすいため色移りのリスクも高いです。
そのため、デニムを他の衣類と一緒に洗濯する場合は、色移りのリスクに注意が必要なため、特に淡色のアイテムとの同時洗濯は避けるようにしましょう。
また、洗濯機自体にもデニムの色が付着することがあります。このため、デニムを洗濯する際には、同色や色の近い衣類との同時洗濯を心掛けるか、デニムを単独で洗濯することをおすすめします。また、洗濯機の内側に色移りした痕跡が残る場合は、洗濯機のクリーニングも忘れずに行いましょう。
■縮み
デニムは水や摩擦によって縮む傾向があります。
特に綿100%のデニムは、洗濯や乾燥時に収縮する可能性が高いです。このため、デニムを洗濯する際には、洗濯表示をよく確認し、指示に従って適切な温度や乾燥方法を選択することが重要です。
デニム洗濯におすすめの洗剤や柔軟剤
デニムは丈夫な素材であり、一般的には頻繁な洗濯を必要としません。しかし、デニムを洗うことには重要な理由があります。
皮脂や汗がデニムに付着し、時間の経過とともに汚れや臭いの原因となるからです。そのため、定期的な洗濯がデニムの美しさや清潔さを保つためには必要です。
【軽い汚れは水洗いでOK】
デニムに軽い汚れが付着した場合、洗剤を使わずに水洗いすることがおすすめです。
デニムは色落ちや縮みのリスクがあるため、水だけを使用することでそれらのリスクを最小限に抑えることができます。汚れが軽度であれば、手でデニムをやさしくこすり洗い、その後よくすすぎましょう。
【洗剤は中性洗剤を使用する】
デニムを洗剤で洗う場合、デニム専用の洗剤やおしゃれ着洗剤を使用することをおすすめします。おしゃれ着洗剤は、デリケートな素材に適した配合で、色落ち防止や柔らかさを保つ効果があります。
■デニム専用洗剤
■ザランドレスデニムウォッシュ
■ナノコロイド
■おしゃれ着洗剤
■アクロン
■エマール
また、代用として重曹もデニムも洗濯におすすめです。
重曹は弱アルカリ性のため、デニムに付着した皮脂や汗の酸性を中和する効果もあります。これにより、デニムの色合いを守りながら清潔さを保つことができます。
デニム洗濯においては、適切な洗剤や柔らか剤の選択が重要です。洗剤を使用する場合には、デニムの特性を考慮し、おしゃれ着洗剤を選ぶことで色落ちや縮みのリスクを軽減できます。
デニム洗濯時のおすすめ漂白剤と注意点
【必ず酸素系漂白剤を使う】
デニムに頑固な汚れやシミがある場合、酸素系漂白剤の使用がおすすめです。
酸素系漂白剤は柔らかな漂白効果を持ち、デニムの繊維を傷めずに汚れを落とすことができます。使用方法は洗濯機の予洗い機能を利用し、デニムを水と酸素系漂白剤の溶液に浸けておくことです。
ただし、酸素系漂白剤の使用には注意が必要なため、洗濯表示やメーカーの指示に従い適切な量と時間を守って使用しましょう。
■シャボン玉石けん酸素系漂白剤
■オキシクリーン
【デニムに塩素系漂白剤が付いてしまった場合】
もし誤って塩素系漂白剤がデニムに付着してしまった場合、デニムの繊維を傷みその部分が脱色してしまいます。そうなると、元に戻すことが不可能なため完全に脱色する選択肢も考えられます。
脱色方法としては、洗濯機ではなく容器に水と漂白剤を混ぜ、デニムを浸け置く方法が一般的です。ただし、脱色には時間がかかる場合があり、デニムの素材や色によって結果が異なることを念頭に置いてください。
酸素系漂白剤はデニムの汚れを効果的に落とすために使われますが、適切な量と時間を守ることが重要です。
デニム洗濯前の準備
デニム洗濯は裏返すか裏返さないで表向きで良いか?
デニムを洗濯する際、一般的にはデニムを裏返して洗うことが推奨されます。この裏返す行為には、デニムの表面を保護する重要な理由が存在します。
【色落ちの防止】
デニムは洗濯時に色落ちすることがありますが、デニムを裏返すことで洗濯槽や他の衣類への色移りのリスクを低減させることができます。
裏返すことでデニムの色合いを鮮明に保ちながら、他の衣類との相互作用を最小限に抑えることができます。
【繊維の保護】
デニムの繊維は通常、他の衣類に比べて粗いです。洗濯機のドラムや他の衣類との摩擦によって、デニムの繊維は傷つく可能性があります。
デニムを裏返すことで、繊維の傷みを最小限に抑えることができるため、デニムを長く美しく保つためには、繊維の健康を保つことが不可欠です。
ただし、デニムを裏返さずに表向きで洗濯することによる大きな問題は発生しません。しかしながら、裏返して洗濯することで得られる利点は見逃せません。そのため、色落ちや繊維の傷みといったリスクを軽減するため、できるだけ裏返して洗濯することをおすすめします。
デニムを美しく保ちながら、着用の喜びを長く楽しむために裏返すことを心掛けましょう。
デニム洗濯に最適な温度と水量
■最適な温度
デニムを洗濯する際には、できるだけ冷水を使用することがおすすめです。
冷水洗濯はデニムの色落ちや縮みを最小限に抑える効果があります。特に濃色のデニムを洗濯する場合は、冷水洗濯が色合いを鮮明に保つために有効です。
ただし、重度の汚れや特殊な洗濯の必要性がある場合は、洗濯表示やメーカーの指示に従い、適切な温度を選択しましょう。
■最適な水温
デニムを洗濯する際には、できるだけ冷水を使用することがおすすめです。
冷水洗濯はデニムの色落ちや縮みを最小限に抑える効果があります。特に濃色のデニムを洗濯する場合は、冷水洗濯が色合いを鮮明に保つために有効です。
ただし、重度の汚れや特殊な洗濯の必要性がある場合は、洗濯表示やメーカーの指示に従い、適切な温度を選択しましょう。
デニム洗濯においては、できるだけ冷水を使用し、適切な水量を確保することが重要です。冷水洗濯は色落ちや縮みを抑える効果があり、デニムの美しい色合いと形状を長く保つことができます。
洗濯機の指示や洗濯表示を遵守し、適切な温度と水量でデニムを洗濯することで、長い間愛用できるデニムの状態を維持しましょう。
デニムのファスナーやボタンは閉めるか開けるか?
デニムの洗濯時には、ファスナーやボタンを閉めることが推奨されます。
- ファスナーやボタンの保護
- 衣類の形状を保つ
- 他の衣類への引っかかりを防ぐ
【ファスナーやボタンの保護】
デニムの洗濯機内での摩擦や他の衣類との接触によって、ファスナーやボタンが傷つくことがあるため、閉じておくことでファスナーやボタンを保護し、損傷や変形を最小限に抑えることができます。
【衣類の形状を保つ】
デニムは重い素材であり、洗濯時の水の力で衣類がねじれたり形状が崩れたりすることがあります。ファスナーやボタンを閉めておくことで、デニムの形状を維持することができます。
【最適な他の衣類への引っかかりを防ぐ】
洗濯機内での衣類同士の摩擦や絡まりを最小限にするため、ファスナーやボタンを閉めることで他の衣類への引っかかりを防ぐことができます。これにより、衣類の傷みや引っ張られるリスクを軽減することができます。
できるだけファスナーやボタンを閉めることで、ファスナーやボタンの保護、衣類の形状の維持、他の衣類への引っかかりの防止といった利点を享受することができます。
洗濯の際のダメージを最小限に抑えるために、ファスナーやボタンを閉める習慣を身につけましょう。
デニムの自宅での洗濯方法やコツ
デニムの手洗いや部分洗いのやり方とコツ
洗濯機での洗い方とコツ
デニムの洗濯後の脱水方法
脱水のしすぎも色落ちの原因となるため、1分程度脱水しましょう。
手洗い後は、洗濯機の脱水を使用して水気を取ります。
デニムの洗濯後の干し方や乾燥機など乾かし方
デニムの洗濯後に乾く時間
【部屋干し】
部屋干しの乾燥時間は、室温や湿度、洗濯物の厚みによって異なりますが、一般的には薄手のデニムであれば数時間から半日程度で乾くことが多いです。
ただし、厚手のデニムや湿度の高い環境ではより長い時間がかかる場合があります。乾燥を促進するために、風通しの良い場所に洗濯物を配置し、室内の換気も行いましょう。
■部屋干しの利点
- 天候の影響を受けない
- 直射日光が当たらないため衣類の色落ちリスクが低い
- 風に揺れたり引っかかったりすることがないため衣類の形状を保つ
【室外干し】
室外干しの乾燥時間は、天候や気温、湿度によって大きく異なります。
晴れた日や風のある日は、乾燥が早く行われますが、曇りや湿度の高い日では乾燥に時間がかかることがあります。また、室外干しの際は直射日光による色褪せのリスクも注意が必要です。
■室外干しの利点
- 日光による殺菌効果
- 風による揚力や太陽の熱により速乾性がある
デニムの干す場所は天日干しか陰干しどちらが良いか?
デニムは陰干しをおすすめします。その理由として以下3点あります。
- 色褪せの防止
- 繊維の保護
- 細菌やカビの発生予防
【色褪せの防止】
デニムは日光によって色褪せする可能性があります。陰干しをすることで、直射日光を避けてデニムの色合いを保護することができます。
【繊維の保護】
デニムの繊維は太く丈夫ですが、太陽の熱によって乾燥しすぎることで繊維が硬化し、衣類の柔軟性が損なわれる場合があります。陰干しをすることで、繊維の柔軟性を保ちながら乾燥させることができます。
【細菌やカビの発生予防】
陰干しは湿度の高い日や雨天でも行えます。デニムが湿ったまま放置されると、細菌やカビの発生リスクが高まりますが、陰干しによって乾燥させることで、衣類の清潔さを保つことができます。
以上の理由から、陰干しによってデニムの色合いを保護し、繊維の柔軟性を維持しながら乾燥させることができます。
天候の影響を受けずに、デニムを美しく保つためには、適切な陰干しの方法を選択しましょう。
デニムの干し方は逆さや裏返しが良いか?
デニムを逆さや裏返しにして干すことで以下の利点があります。
- 色落ちの防止
- 繊維の保護
【色落ちの防止】
デニムの表面が直接太陽光にさらされないため、色落ちのリスクが軽減されます。特に濃色のデニムや新品のデニムでは、色の移りや色の褪せを抑えるために逆さや裏返しにすることが効果的です。
【繊維の保護】
デニムの繊維は粗くて丈夫ですが、風による摩擦や直射日光の影響を受けることで傷つく可能性があります。逆さや裏返しにすることで、デニムの繊維を保護し、摩擦や光によるダメージを最小限に抑えることができます。
ボトムス用ハンガーに干す
デニムの干す時は、ボトムス用ハンガーを使って干すことをおすすめします。ボトムスハンガーを使用することで以下の利点があります。
- 形状の保持
- 乾燥の均一性
【形状の保持】
ボトムス用ハンガーはデニムの裾部分を支えるため、デニムの形状を保ちながら乾かすことができます。特にストレートやワイドレッグなどのデニムは、シワやしわを防ぐためにハンガーを使うことが有効です。
【乾燥の均一性】
デニムをハンガーにかけることで、風通しを良くすることができます。デニムが均一に乾くことで、乾燥時間を短縮し、湿気の原因となるカビや臭いの発生を防ぐことができます。
デニムの乾燥機のやり方と注意点
デニムの繊維は湿度や温度の変化に敏感で、乾燥機の高温環境下で繊維の収縮と絡み合いの影響が関与し縮む可能性が高まります。そのため、綿100%のデニムを乾燥機にかけると、約1.2㎝ほど縮むことがあります。
デニムの縮みを最小限に抑えるためには、以下の方法を試してみることがおすすめです。
- 乾燥機を低温設定にする
- 洗濯後に形を整える
- 自然乾燥を選ぶ
【乾燥機を低温設定にする】
高温はデニムの縮みを促進する要因です。機械によっては、乾燥機の温度設定を低めに調整できるものもあるため、調整することで縮みを軽減することができます。
【洗濯後に形を整える】
洗濯後に形を整えることも重要です。洗濯後、デニムを引っ張ったり伸ばしたりして元の形に戻すことで、縮んだ状態を修正できます。
【自然乾燥を選ぶ】
乾燥機ではなく、自然乾燥を選ぶことも一つの方法です。デニムを風通しの良い場所に平らに広げて乾かすことで、縮みを最小限に抑えることができます。
家庭用乾燥機の場合は、デニムの縮みを防ぐために、乾燥時間を短時間にし半乾きの状態ではありますが、風通しの良い日陰で干しましょう。一から乾かすより時短となり、シワや縮みも最小限にできます。
コインランドリーの乾燥機の場合は、ドラム内が大きいため、デニムをゆったりと乾燥させることができ時短となります。
デニムの洗濯頻度やタイミング
【洗濯のタイミング】
一般的なデニムの場合、3〜5回の着用後に洗濯することがおすすめされます。デニムは頑丈な素材であり、頻繁な洗濯は必要ありません。通常の使用であれば、この程度の着用回数で汚れやにおいが気になった場合に洗濯を行いましょう。
ただし、ストレッチデニムの場合は、化学繊維が含まれているため、3回の着用ごとに洗濯することをおすすめします。ストレッチデニムは伸縮性を保つために特殊な素材が使われており、洗濯を行うことでその性能を維持できます。
【雨で濡れた場合や梅雨時期の洗濯】
雨でデニムが濡れた場合や梅雨の時期は、着用回数に関係なくできるだけ早めに洗濯することが重要です。
雨水に含まれる汚れや酸性物質がデニムに付着し、色落ちや変色の原因となる可能性があります。また、濡れたまま放置するとカビや臭いの発生リスクも高まるため、雨で濡れたデニムはなるべく早く洗濯しましょう。
デニムの洗濯タイミングは個人の好みや状況によって異なる場合もありますが、衣類の清潔さやデニムの耐久性を保つために、適切な洗濯頻度を心掛けましょう。
デニムの素材やブランドによっても洗濯タイミングは異なる場合があるため、洗濯表示やメーカーの指示に従うことも重要です。
デニムの正しい保管方法
■湿気対策をする
デニムは湿気に弱い素材ですので、保管時には湿気対策が重要です。
デニムをしまう袋やボックスに乾燥剤(シリカゲルや除湿剤)を入れて湿気を吸収することで、カビや臭いの発生を防ぐことができます。
また、デニムを保管する場所は風通しの良い場所を選び、定期的に換気を行うことで湿気のこもりを防ぎましょう。
■隙間を開ける
デニムを保管する際には、デニム同士や他の衣類との隙間を開けることが大切です。
デニム同士や他の衣類と密着してしまうと、形状や風合いが損なわれることがあるため、デニムをしまう時には、デニム同士や他の衣類との間に十分な隙間を作って保管しましょう。
■直射日光が当たらない場所
デニムは直射日光の下で長時間放置すると、色褪せや変色の原因となります。保管場所は直射日光の当たらない涼しい場所を選びましょう。
■シワにならないようにする
デニムを保管する際は、シワができにくい方法で保管することが望ましいです。
デニムのシワを防ぐために、ボトムス用のハンガーを使用すると形状を保ちながらシワを軽減することができます。
また、折りたたむ場合は、シワになりにくい方法で丁寧に折りたたむようにしましょう。
デニムの正しい保管方法を実践することで、デニムの品質や風合いを長持ちさせることができます。
湿気対策や風通しの良い場所の選択、直射日光の避け方、シワに気をつける方法などを意識しながらデニムを保管しましょう。