プロが教えるカーディガンの洗濯と干し方や保管収納
カーディガンは、シーズンを問わず活躍するアイテムで、その柔らかな風合いと快適な着心地から多くの人に愛されています。
ですが、カーディガンを長く美しく保つためには、正しい洗濯や保管の方法を知っていることが重要です。
これから、カーディガンの洗濯方法から干し方、保管、さらには臭いの取り方をご紹介します。
カーディガンを長く愛用し、美しい状態をキープするためのヒントを見ていきましょう。
カーディガンの素材と特徴
種類 | 素材の原材料 | 素材の特徴 | 洗濯の可否 |
---|---|---|---|
コットンカーディガン | 綿 | 通気性が良く、肌触りが柔らかい。洗濯に耐える耐久性がある。 | 洗濯機可 |
ウールカーディガン | 羊毛 | 保温性が高く、寒い季節に適している。汗を吸収しにくいため、洗濯頻度は低め。 | 手洗い |
シルクカーディガン | 蚕の繭 | 高級感のある素材で、滑らかな肌触り。手洗いがおすすめで、洗濯機では洗わない。 | 手洗い |
リネンカーディガン | 亜麻 | 軽量で通気性があり、暑い季節に快適。しわになりやすいため、アイロンが必要。 | 手洗い |
アクリルカーディガン | アクリル | 耐久性が高く、シワになりにくい。洗濯機で洗えるが、低温設定をおすすめ。 | 洗濯機可 |
この表を参考にして、カーディガンの素材に合わせた洗濯方法を選ぶうことで、カーディガンを美しい状態で長く愛用することができます。
カーディガンの洗濯の際の注意点
カーディガンの洗濯は、素材やデザインに応じて注意が必要なので、以下の注意点を確認していきましょう。
素材の確認
カーディガンの洗濯タグを確認し、洗濯可能な素材かどうかを確認しましょう。
一般的なカーディガンはウール、コットン、アクリルなどさまざまな素材から作られています。
洗濯表示がない場合や不明な場合は、カーディガンの洗濯に失敗しないためにも、クリーニング店でドライクリーニングすることも検討しましょう。
シミなどがあれば部分洗いする
カーディガンに付着した汚れの種類に応じて、洗濯の方法を検討しましょう。
食べこぼしや汗のシミ、油汚れなど、汚れの性質によっては、洗濯機で洗うだけでは落ちません。
そのため、汚れに合わせたお手入れ方法で事前に部分洗いをしておきましょう。
色を分ける
複数の色が組み合わさったカーディガンの場合、色移りに注意しましょう。
明るい色と濃い色の組み合わせがある場合、色移りを防ぐために色止めシートを使用するか、単独で洗うことを検討しましょう。
【色止めシートとは】
色止めシートは、洗濯機に一緒に入れることで、洗濯水に浮き出た素材の色や汚れを吸着し衣類への色移りを防ぐことができるシートです。
裏返して洗濯する
カーディガンを洗濯機に入れる前に、裏返すことをおすすめします。
これにより、表面のデザインやボタンが他の衣類や洗濯機の摩擦から守ることができます。
洗濯ネットを使う
カーディガンを洗濯ネットに入れることで、カーディガンの繊細な編み目やデザインを保護できます。
また、洗濯ネットを使用することで、他の衣類との接触を避け、色移りを防ぎます。
カーディガンの洗濯方法やコツ
自宅で洗濯可能なカーディガンの洗濯表示
素材によっては、様々な洗濯表示があります。
まずは、洗濯タグを確認し自宅で洗濯が可能な場合、以下の手順で洗濯を行いましょう。
桶に30下に横棒1本は液温は30℃を限度とし、洗濯機で弱い洗濯ができる | |
桶に手は40℃を限度に手洗い可能 | |
桶に×は家庭での洗濯禁止 |
カーディガンの洗濯におすすめの洗剤
カーディガンの洗濯には「おしゃれ着洗剤」を選びましょう。
では、カーディガンの洗濯におすすめのおしゃれ着洗剤をご紹介します。
■アクロン カーディガンの洗濯時起きやすい、シワやヨレなどを防止し「キレイ修復洗浄」によって、新品感がつづきます。 また、繊維保護成分(SAPA)がテカリなどを目立ちにくくして、「テカリ」の発生も抑えます。 | |
■エマール ダメージリペア技術で、ピンとハリを取り戻します。 また、ニットのカーディガンなどはエマールを使うことで毛玉や縮みを防止しながら、優しく洗い上げます。 |
カーディガンの洗濯機での洗い方
カーディガンを洗濯機で洗う場合、以下の手順に従いましょう。
通常の洗濯サイクルは摩擦が強すぎるため、なるべく避けましょう。
カーディガンの手洗いでの洗い方
カーディガンが特にデリケートな素材でできている場合、手洗いを行いましょう。
手洗いの手順は以下の通りです。
【用意するもの】
- タライ
- おしゃれ着洗剤
- 柔軟剤
- ぬるま湯
汚れた部分は軽く擦り洗いをしましょう。
カーディガンのすすぎと脱水方法
素材によっては、洗濯機で脱水せずタオルで挟んで水気を取ってください。
カーディガンの洗濯後の乾燥機と干し方
カーディガンの乾燥方法は、素材に応じて検討する必要があります。
乾燥機を使う場合
一部の素材は乾燥機にかけると縮んでしまうことがあるので、まずはカーディガンの洗濯タグを確認して、乾燥機が使えるかどうかを確認してください。
四角に丸と1つの点は排気温度上限60℃の低い温度でタンブル乾燥可能 | |
四角に丸と2つの点は排気温度上限80℃でタンブル乾燥可能 | |
四角に丸と×はタンブル乾燥禁止 |
高温設定はカーディガンが縮む原因になるので、乾燥機が使える場合は、なるべく低温設定で乾燥させましょう。
ただし、できるだけ自然乾燥をおすすめします。
ウールや繊細な素材のカーディガンは、特に自然乾燥を選びましょう
自然乾燥での干し方
カーディガンを直射日光が当たらない陰で平干ししましょう。
ハンガーを使う場合は、肩にハンガーの跡がつく可能性があるため、肩が太めのハンガーを使うか、肩部分にクッションを置いて跡を防ぎましょう。
カーディガンのシワ取りやアイロン掛け
アイロン掛けの前に、洗濯タグを確認しましょう。
アイロンに点が1つは温度110℃を限度としてスチーム無しでアイロンかけ可能 | |
アイロンに点が2つは温度150℃を限度としてアイロンかけ可能 | |
アイロンに×はアイロンがけ禁止 |
カーディガンのアイロン掛けの手順
カーディガンのシワを取る際、以下の手順を追うと効果的です。
【用意するもの】
- アイロン台
- スチームアイロン
- 霧吹き
素材に応じてアイロンの温度設定を調整します。
アイロンは直接当てない
アイロンなし、アイロン禁止のカーディガンのシワ取り
素材によっては、アイロンが使用禁止とされています。
そのような場合には、以下の方法でシワを取ることができます。
シワ取りスプレーを使う
ドラッグストアなどで手に入る、シワ取りスプレーをカーディガンに吹きかけて風通しの良いところで干しましょう。
ホットタオルを当てる
タオルを濡らし電子レンジを使って、ホットタオルを用意します。
ホットタオルをシワ部分にしばらく置いたあとは、ハンガーにかけて干しましょう。
ドライヤーを当てる
カーディガンのシワ部分を濡らして、ドライヤーを当ててシワを伸ばしましょう。
洗濯しないカーディガンの臭いの取り方
カーディガンは毎回洗濯しなくても、気になる臭いを取る方法があります。
風通しの良いところに干す
カーディガンを風通しの良い場所に干すことで、カーディガンの中の湿気を飛ばし、生地の臭いを取り除くのに効果的です。
ただし、直射日光の下に吊るすと色褪せする可能性があるため、陰干しにするか、日陰に吊るすことをおすすめします。
防臭スプレーをかける
ドラッグストアなどで購入できる防臭スプレーは、消臭や除菌効果成分が配合されているので、臭いが気になる場合は活用しましょう。
スプレーをかけた後は、必ず風通しの良いところに干すことをお忘れなく。
スチームアイロンを当てる
シワ取りで登場したスチームアイロンは、カーディガンの臭い取りでも使うことができます。
シワ取りの時と同様、カーディガンに直接当てないように気をつけながらカーディガン全体にスチームを当てていき、その後は風通しの良いところに干しましょう。
カーディガンの畳みとハンガーのメリット・デメリット
カーディガンの収納する時に、畳むかそれともハンガーにかけるか悩む方も多いかと思います。
結論から言うと、カーディガンの場合は畳んで保管することをおすすめします。
ですが、素材によってはハンガーにかける方がシワになりづらいものもあるので、カーディガンの素材に合わせて保管方法を決めましょう。
それを踏まえた上で、畳みとハンガーのメリットとデメリットをそれぞれお伝えします。
ハンガーのメリット・デメリット
■メリット
- シワにならない
- 襟やリボンなどの装飾品が潰れない
- 折り目がつかない
- 畳む手間が省けて時短
- 目的の洋服を探しやすい
- 出し入れしやすい
- コーディネートしやすい
- カビ・ダニ・虫の発生を抑えやすい
- 通気性が良い収納にしやすい
■デメリット
- 自重で伸びる可能性がある
- 型崩れする可能性がある
- 肩部分にハンガー跡が付く
- ハンガー費用が掛かる
- 収納スペースを多く必要
- 埃対策のために不織布カバーが必要
畳みのメリット・デメリット
■メリット
- 収納スペースが効率的
- 他の衣類とも一緒に収納ができる
- 服に起きたトラブルに気付きやすい
■デメリット
- 折り目がつく
- シワになりやすい
- 襟やリボンなど装飾品が潰れる
- 畳む手間が掛かる
- 奥や下の物が取り出しにくい
- 出し入れしにくい
- 通気性が悪く湿気が溜まりやすい
- 色移りのリスクが高くなる
- カビ・ダニ・虫の発生
カーディガンの畳み方
カーディガン収納保管におすすめのハンガーと掛け方
ハンガーにかける際は、先程もお伝えしたように肩部分が太めになっているハンガーを使うことで、カーディガンの肩にハンガーの跡が付きにくくなります。
ですが、太めのハンガーがない場合にも、通常のハンガーを使って跡が付きづらい掛け方があります。
カーディガンのクリーニング料金相場
カーディガンのクリーニング料金は、大体600円〜1,200円程度です。
クリーニング料金はカーディガンの素材やデザイン、サイズによって変動があり、防虫加工などのオプションをつけると別途料金がかかります。
ウールやシルクのカーディガンは一般的に高めの料金になるので、依頼する前に事前にクリーニング店へ料金を確認しておきましょう。
また、装飾品(ビーズやボタン等)が付いている場合は、ちゃんとついているか、取れかけている場合はクリーニング店で申告しておきましょう。
大切なカーディガンをキレイに長く愛用するためにも、クリーニングのご相談はぜひcoromoeへ。