失敗しない基本のワイシャツ洗濯方法をプロが解説

洗濯機にポイっと入れるだけのお洗濯ではワイシャツの汚れは落としきれていません。その日の汚れはその日にきれいに落としておかないと頑固な黄ばみ汚れへと早変わりしてしまいます。
そうならないためにワイシャツのお洗濯に欠かせない基本の洗い方を紹介します。
ワイシャツ洗濯での洗濯ネットの使い方

ワイシャツを洗濯機に入れて洗う際どのような状態で入れているでしょうか。まず最初に洗濯ネットの効果と活用方法を紹介します。
ワイシャツ洗濯に洗濯ネット必要か不要か?
結論から言うと必要です。もちろん洗濯ネットを使用せず洗濯して問題が起きていないケースもあるかもしれません。
しかし洗濯ネットを使用した場合は以下のようなメリットがあります。
- 生地を傷めずシワができにくい
- 糸くずやゴミの付着から守ってくれる
- 色移りを防ぐ
これらは共通して、時短とワイシャツを長持ちさせることに繋がります。洗濯ネットにたたんでいれるのが手間だと思いきや、その後のアイロンがけが楽になったり、糸くずやホコリが付着した時には手作業で取る面倒もなくなります。
つまりはトラブルが起こりにくくなり、きれいな状態でワイシャツを長い期間着用することができるのです。
ワイシャツ洗濯におすすめの洗濯ネット
洗濯ネットは100円ショップでも多く販売されているので手軽に購入できるのも嬉しいポイントです。
しかし洗濯ネットは大きさだけでなく、角型、丸形、筒形など形、網目のサイズにも種類があるため洗うものによって使い分けが必要です。
応用が効いて購入しやすいものならワイシャツに向いているのは角型・中(30×33cm)・網目の粗いものが適しています。これはワイシャツをたたんだ状態に合うサイズ、形になります。網目が大きい方が水を通しやすいのでしっかり汗などの汚れを落としてくれます。
糸くずやホコリなどの付着が気になる場合は網目の細かい洗濯ネットが向いていますが、洗浄力が落ちてしまう可能性があります。
ワイシャツにおいては汗や皮脂汚れをしっかり落としきれていないと黄ばみ汚れへと発展する恐れがあるので、それならば糸くずの出やすい衣類を分けて洗うなどの工夫をした方が賢明と言えるでしょう。
■ダイヤ シャツのための洗濯ネット

出典「Daiya」
シャツを写真のようにくるくる巻いて洗うことで、洗濯ネットの中でシャツが偏らずに型崩れやシワをおさえてくれます。
洗濯ネットの使用方法にそってワイシャツをたたむので誰がやっても一定の仕上がりできれいです。日々のお洗濯のモチベーションも上がるので洗濯ネットにもこだわってみるのもおすすめです。
ワイシャツ洗濯での洗濯ネットへの入れ方
ワイシャツに限らず1つの洗濯ネットに1枚が基本です。枚数をまとめて入れてしまうとネットの中で衣類がこすれて反って生地にダメージを与えてしまったり、汚れを落としきれないこともあります。
最近では1つのネットで2枚~3枚まとめて洗えるものなどもありますが、ワイシャツのお洗濯には向いていませんのであまりおすすめはできません。
洗濯ネットを入れる手順は以下を参考にして下さい。
目立った汚れがないか確認しましょう。もし染みなどの汚れがあれば前処理として部分洗いをしておくことをおすすめします。
ワイシャツの汚れは基本的に汗や皮脂などの肌に触れる内側にあるとされています。そのため裏返しにすることで汚れが落ちやすくなります。
ただし①で確認した際に染みや汚れある場合は、その面が表になるようにしましょう。汚れが落ちやすくなります。
裏返しにしたワイシャツを軽くたたんで洗濯ネットに入れます。洗濯中に中身が出てしまわないようにしっかりチャックを閉めましょう。
ボタンについては閉めるか開けるか意見が分かれる部分ですが、閉めないことをおすすめします。
閉めた場合は型崩れやシワが起きにくいですが、洗濯中に生地がひっぱられボタンに負荷がかかり縫糸が切れてしまうことも考えられます。
型崩れやシワに関しては洗濯ネットに入れることで防げます。
ネット不使用の時の洗濯機への入れ方やたたみ方
洗濯ネットを使用しない場合、基本的にはたたむ必要はありません。しかし丸めたままや、着用時の袖をまくったままの状態ではいけません。
ここは洗濯ネットを使用する際と同様にワイシャツを広げて汚れがないか確認し、裏返しにしておきましょう。
洗濯機へ入れる順番は少し意識するようにして下さい。縦型の洗濯機を使用している場合は底から重たい順に入れていく方が回転がスムーズになり汚れが落ちやすいです。
例えばバスタオル→ワイシャツ→下着のようなイメージで入れてみると洗い上りが違うはずです。
ワイシャツ洗濯におすすめの洗剤
数多くある洗濯洗剤を購入する際どこを見て選んでいるでしょうか。液性や成分まで見ている方は少ないとは思いますがワイシャツの落ちが良くないと感じたら洗剤を見直すことをおすすめします。時には汚れ具合、汚れの種類によって適切な洗剤を使い分けることも必要です。
今回は3つのシーンに分けておすすめの洗剤を紹介します。
- 汗汚れをしっかり落としたい時
- 黄ばみや黒ずみに効く部分洗いをしたい時
- やさしく洗ってシワを防止したい時
1. 汗汚れをしっかり落としたい時
皮脂汚れに強く洗浄力もある粉末の弱アルカリ性の洗剤がおすすめです。黄ばみや黒カビなど白いワイシャツにつくと目立つ上に、なかなか落ちない頑固な汚れにも有効的です。
■Kao アタック高活性バイオパワー

出典「Kao」
粉末洗剤を使用する時、心配なのが洗剤の溶け残りではないでしょうか。そのため液体洗剤を使用している家庭が多いかもしれません。
しかしアタック高活性バイオパワーは洗剤の粒の真ん中が空洞のマイクロ粒子になっているため水にふれた瞬間に溶けるという優れものです。
蛍光剤配合なので白いワイシャツの洗濯に向いています。そのため淡い色のワイシャツや色物の衣類を一緒に洗うと白っぽくなってしまう可能性がありますのでその点はご注意下さい。
2. 黄ばみや黒ずみに効く部分洗いをしたい時
通常のお洗濯ではなかなか落ちにくい襟袖や脇の黄ばみには、部分洗い専用洗剤をおすすめします。スプレータイプ、スポンジヘッドタイプなど手を汚さずに手軽に使えるものもありますのでお好みに合った洗剤を選びましょう。
■東邦 ウタマロ石けん

出典「Amazon」
数ある中でも頑固な汚れに強い万能石鹸といえばウタマロ石けんです。固形石鹸ならでは直接汚れている部分に塗り込むことができるため繊維の奥の汚れをしっかりと落としてくれます。
さらに汚れだけではなく黄ばみなどの元となる雑菌や臭いまで落とせるので除菌・消臭効果も期待できます。
しつこい黒ずみ汚れにはウタマロ石けんをもみ込んで部分洗いをした後、洗剤液に30分程つけ置き洗いをするとより効果的です。
3. やさしく洗ってシワを防止したい時
ワイシャツの洗濯で気をつけたいのは黄ばみなどの汚れを落とすことだければありません。その後のアイロンがけの手間を減らすためにはシワにならない洗濯を意識することもポイントです。そのような時にはおしゃれ着専用洗剤を使ってみましょう。
■LION アクロン

出典「Amazon」
おしゃれ着用洗剤の代表ともいえるアクロンですが、ワイシャツの洗濯にも向いています。型くずれやシワになりにくく生地を傷めずに優しく洗い上げくれます。
また蛍光剤無配合のため生成りや淡い色合いのワイシャツにも安心して使用できます。
ワイシャツ洗濯におすすめの漂白剤
家庭で使用する漂白剤には大きく「塩素系漂白剤」と「酸素系漂白剤」があります。
特に白無地衣料専用とされている「塩素系漂白剤」を使用する際には注意が必要です。酸素系漂白剤よりも漂白力が強いためパワフルに洗浄してくれますが、酸性の洗剤と混ぜると有毒なガスが発生するため危険です。
そして、白無地のワイシャツだからと言って安易に使用せず、漂白剤を使用する場合は必ず洗濯表示を確認しましょう。
![]() | 塩素系及び酸素系の漂白剤を使用可能 |
![]() | 酸素系漂白剤は使用可能だが塩素系漂白剤は使用禁止 |
![]() | 塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止 |
色柄物でも使用でき扱いやすい酸素系漂白剤「液体」と「粉末」の2種類紹介します。こちらもそれぞれの特徴を理解して上手に使い分けましょう。
■酸素系漂白剤「液体」 ワイドハイターEXパワー

出典「Amazon」
これ一本で漂白、洗浄、消臭、抗菌が叶う使い勝手の良い万能漂白剤です。普段使用している洗濯洗剤に足して使用します。
特に汗や皮脂からくる黄ばみや消臭に効果があり、色柄物でも安心して使えます。抗菌成分が洗濯中の菌移りを防ぎ、他の衣類とのまとめ洗いでも活躍します。
■酸素系漂白剤「粉末」 シャボン玉過炭酸ナトリウム

出典「Amazon」
液体タイプよりも洗浄力の高い粉末の酸素系漂白剤の主成分は「過炭酸ナトリウム」です。洗濯だけでなく台所・浴室のお掃除など幅広く使えるので一家に一つあると便利です。
ただしワイシャツの代表的な素材である綿やポリエステルなら問題ありませんが、ウールやシルクなどのデリケートな素材には使用できませんので注意しましょう。
ワイシャツ洗濯におすすめの柔軟剤
柔軟剤はふわっと柔らかく仕上げるイメージが強いためパリッとさせたいワイシャツには不向きと思われるかもしれません。
しかし柔軟剤を使用することで衣類同士の絡みを防ぎ、シワがつきにくくなるだけでなく静電気防止の効果もあり想像以上にメリットがあります。
もしかすると、それらの働きよりも肌触りの良さや香りづけを目的として使用している方の方が多いかもしれません。最近では、『香害』という言葉もあるほどですのでビジネスシーンで着用するワイシャツとしては臭いに関しては特に気を付けたい部分でもあります。
人によって感じ方は様々ですので無香料や香り控えめのものをおすすめします。
■レノア リセット

出典「Amazon」
これまでのふんわり、やわらかな仕上がりのイメージを覆すような柔軟剤です。ピンシャキ柔軟剤とあるようにワイシャツのシワもシャキッとなるような仕上がりに。
微香タイプ以外もありますので香りが欲しい時には使い分けするのも良いでしょう。
■ソフラン プレミアム消臭 ウルトラゼロ

出典「LION」
ワイシャツにまつわる臭いでお悩みの方には絶対無臭を目指したソフランウルトラゼロがおすすめです。汗などの体臭だけでなく、生乾きなど衣類から出るイヤな臭いを徹底的にブロックしてくれます。
柔軟剤の香りでごまかすことのもないので周囲の人に不快な思いをさせていないか心配する必要もありません。
■さらさ 無添加 植物由来の成分入り柔軟剤

出典「Amazon」
着色料無添加、植物由来の厳選成分配合のためお肌の弱い方や小さなお子様のいるご家庭におすすめです。お肌に優しいだけでなくしっかり防臭もしてくれます。
ピュアソープのやさしい香りなので老若男女問わず幅広く好まれます。
ワイシャツ洗濯におすすめの洗濯糊
洗濯時に使用する洗濯糊はワイシャツ全体をコーティングしてくれます。そのため本来の役割以外にも汗などの黄ばみ汚れの予防にもなりますので、上手に活用すると便利です。
大きく「液体(ジェル)」と「粉末」タイプがありますが水に溶かして使いやすい液体タイプを紹介します。
■Kao キーピング

出典「Amazon」
洗たく機や手洗いでのりづけができる乳液タイプです。糊剤を使用したことない場合は糊の適量はどれくらいか悩みどころではないでしょうか。こちらは液体洗剤のようにキャップで糊剤の量も計れます。
もちろん慣れてくると自分好みのかたさに仕上げることも可能です。液体のためムラなくのりづけができるのも手軽で嬉しいポイントです。また柔軟剤も一緒に使えるので併用もおすすめです。
ワイシャツ洗濯におすすめの洗濯機設定やモード

通常の標準コースでも問題ありませんが、ソフトな洗い方で脱水時間が短い「手洗い」「ドライ」「おしゃれ着」コースがおすすめです。
特に脱水では一番シワになりやすい工程ですので標準コースで洗濯する場合は気をつけなければなりません。手間にはなりますが脱水の途中一時停止をしてワイシャツだけ先に取り出しましょう。
ワイシャツの脱水時間の目安は15秒~30秒になります。また洗濯機によっては脱水時衣類同士が絡みにくくシワになりにくい「ほぐし脱水」などの機能が搭載されているものもありますので上手に活用しましょう。
そしてご家庭の洗濯機が縦型、ドラム式かによっても洗い方に違いがあります。それぞれの特徴を知っておきましょう。
縦型は洗濯物全体が浸かるだけのたっぷりの水量で洗う「こすり洗い」なのに対し、ドラム式は少量の水を循環させながらの「たたき洗い」です。
そのため一般的に縦型の方が汚れをしっかり落とすことができ、ドラム式は衣類に与えるダメージが少ないとされています。
ワイシャツにおいてはシワを抑えて汚れもしっかり落としたいのでそれぞれ洗濯機の特徴を知ると対策ができるはずです。
縦型なら必ず洗濯ネットに入れてダメージを抑えること、ドラム式ならつけ置き洗いや部分洗いなどを足して洗濯機で洗う前にひと工夫することで補うことができるでしょう。
ワイシャツは他の洗濯物と分けるか一緒にまとめてで良い?
白や色の淡いものが多いワイシャツはそれだけで洗うの一番良いですが、なかなかワイシャツだけ別で洗うのは現実的ではないかもしれません。最低限色移りしそうな色物や汚れがひどいものとは分けて洗うことだけはしましょう。
他の衣類と一緒にまとめて洗う際に気を付けるポイントとしては以下の通りです。
- 前処理で襟袖の部分洗いをしておく
- 柔軟剤使用する
- 脱水時間を短くする
- 一度に洗濯する量に気を付ける
■前処理で襟袖の部分洗いをしておく
予洗いやプレウォッシュを呼ばれることもありますが、洗濯機に入れる前にワイシャツの襟袖など黄ばみやすい部分に専用の洗剤を塗布したりすることです。さらにランドリーブラシを使用して汚れをかきだしておくと他の衣類と一緒に通常のお洗濯でもすっきり汚れが落とせます。
■柔軟剤使用する
衣類同士が絡みにくくしわ防止になります。
■脱水時間を短くすする
脱水の目安は15秒~30秒です。やり過ぎるとしわになりますので洗濯機を一時停止してワイシャツのみ先に取り出し脱水時間を調整しましょう。
■一度に洗濯する量に気を付ける
洗濯機に入るだけパンパンに入れてしまうと洗浄力が落ちてしまいます。洗濯機の大きさの7割~8割程度に留めておきましょう。
ワイシャツ洗濯を手洗いする方法

ボタン一つで洗える洗濯機がある中、わざわざワイシャツを手洗いする方は少ないかもしれません。しかし洗濯機では汚れの度合いや素材を見極めて洗い分けることはできません。
ワイシャツには目には見えない汗や皮脂汚れが多く、通常の洗濯機洗いでは落としきれず洗い残しが蓄積されると黄ばみへと発展します。
手洗いをすることで自分の目で確認しながら丁寧に汚れを落とすことができるので優しくかつ、汚れに集中的にアプローチができるのでおすすめです。
手洗い(押し洗い)手順
- 汚れを確認しながら裏返しにする
- シミ、襟、袖、脇などに洗剤を塗布
- 桶に洗剤と水(ぬるま湯)を入れる
- 軽くたたんだワイシャツを入れて両手で押し洗い
- 水をはりかえすすぐ(2回繰り返す)
- 軽く絞りバスタオルで挟んで上から優しく押し水分を取る
この押し洗いならシワになりにくいですが、汚れをしっかり落とすならば漂白剤を使用したつけ置き洗いがおすすめです。
漂白剤を使用する場合はつけ置く時間に注意しましょう。一晩中つけ置くと染料が溶けて色移りするなどのトラブルが起こります。
正しいつけ置き洗いのやり方については次に説明します。
ワイシャツのつけ置き洗いのやり方

つけ置き洗い手順
- 桶に洗剤を水(ぬるま湯)に溶かし入れる
- 服を桶につける(30分程度)
- 水(ぬるま湯)ですすぐ
- 洗濯機で脱水する
※洗濯機に「つけ置き洗い」のコースがあればこちらも利用できます。
しつこく汚れている場合はつけ置き洗い後に通常の洗濯機洗いをするとより効果的です。黄ばみなどが気になる場合は①のタイミングで漂白剤もあわせて使用しましょう。
長時間つけ置き過ぎるとかえって生地を傷めてしまう原因となります。30分のつけ置き洗いで汚れが落ちない場合は、長くても2時間以内にして下さい。
漂白剤の洗浄力を高めるために水よりもぬるま湯や高めの温度の方が効果が期待できますが、洗濯表示の上限温度を超えないように注意しましょう。
ワイシャツ洗濯後の干し方や乾燥方法

ワイシャツを干す最適な場所
風通しの良い場所での陰干しが適しています。直射日光が当たると紫外線の影響で黄ばんだり、生地が日焼けして色褪せてしまう可能性があります。
ワイシャツ洗濯後に乾く時間の目安
干す場所、干す時間帯、細かく言うとワイシャツの生地によっても乾く時間が変わってきますがお天気の良い日に外干しした場合の目安はこの通りです。
春 | 夏 | 秋 | 冬 |
5時間前後 | 3時間 | 5時間前後 | 6時間 |
夏のように気温は高く、湿度は低く、風量が多いほど洗濯物は乾きやすいです。外干しの場合は特に季節やお天気に左右されますが、「温度」「湿度」「風」によってお洗濯の乾きやすさが変わってきます。
これらの条件から算出した洗濯物の乾きやすさを示したものを洗濯指数と言います。お天気コーナーの中でもしかしたら耳にしたことがあるかもしれません。気になる方は今後チェックしてみてください。
ワイシャツを干す際はハンガーで吊るす方が良い
脱水後洗濯機から取り出したらしっかりワイシャツのシワをのばしてハンガーにかけて干しましょう。やはりワイシャツ本来の形を整えるためにはハンガーで吊るすことをおすすめします。
この時、重要なのが肩の部分に厚みのあるハンガーを使用することです。型崩れ防止になります。
ワイシャツの干し方は逆さまや裏返しが良い?
衣類の裏側はポケットや縫い目などの生地が重なっている部分が多いため裏返して干すことによって乾きやすいという考え方もあります。
また日光による色褪せも防げるなどの理由から裏返しで干す方が良いと思われている方もいるかもしれません。
前述で説明した通り、ワイシャツを裏返しで洗濯することをおすすめしているので、そのまま裏返しの状態で干すのも一つですが、ワイシャツはそこまで生地が厚いわけではありません。
汚れがきちんと落とせているか確認するためにも、着用時の状態が分かるように表の状態で干すことをおすすめします。
逆さまに干す場合はピンチハンガーでワイシャツを筒状に干すことになるので風通しは良くなります。
急いで乾かしたい時にはおすすめですが、洗濯バサミでワイシャツの裾を挟むことになるので跡がついてしまう可能性があります。
ワイシャツ本来の形を整える干し方でいうとやはり厚みのあるハンガーに吊って干す方が良いでしょう。
ワイシャツ洗濯後の乾燥では襟を立てる?
襟を立てることで襟元の型くずれを防ぐことができ、乾きも良くなります。襟を立ててピンとはった状態で干しましょう。
ワイシャツを干す時にボタンは閉める?開ける?
シワや型崩れを起こしにくいですので手間にはなりますが第一ボタンから第三ボタンまで閉めておくことをおすすめします。
ボタンをしっかり閉めておくと洗濯物が飛ばされる心配もありません。洗濯バサミを使用してしまうと跡が残ってしまい台無しです。
ワイシャツのシワ予防に干す前にアイロンはあり?
干す前のワイシャツにアイロンをかけることでシワがキレイに伸びるだけでなく高温による殺菌効果も期待できます。
脱水後はワイシャツをハンガーにかけてこの時もシワにならないような状態でスタンバイしておきましょう。
ただしアイロン後はまだワイシャツには水分が残っているはずですのでクローゼットには収納せず、風当たりの良い場所でしっかり乾かして下さい。濡れている状態ではシワがつきやすいですので注意しましょう。
ワイシャツのシワ予防にびしょびしょで干すのはあり?
脱水時間を短くするのは脱水しすぎることによってシワを作らないことと、その後干す際にワイシャツに残っている水分の重みを利用してシワが伸ばすためです。
その考え方なら洗濯後脱水をせずにびしょびしょの状態で干すのはありなのはありかもしれません。ただし、水分が多すぎるとその分乾かすのに時間がかかります。
その間に雑菌が増えて生乾き臭が起きるなどのトラブルとなる可能性が考えられます。
その臭いを発生させないためには5時間以内に乾かしきることと言われていますので、部屋干しには不向きです。また湿度の高い梅雨や乾きにくい季節には適していませんので適度に脱水している状態の方が無難でしょう。
ワイシャツを乾燥機で乾かす方法と注意点

ドラム式の洗濯乾燥機なら風アイロン機能で比較的シワになりにくいですが、乾燥時の熱で生地が縮んでしまう恐れもあるのでワイシャツはハンガーに吊った状態で風当たりの良い場所で陰干しすることに越したことはありません。
どうしても使用する時は時間を短く調整したり、中には他の衣類を入れずワイシャツのみにしましょう。特に形状記憶ワイシャツなどのワイシャツは熱に弱いポリエステルとの混紡のもあります。
そもそも乾燥機が使用できない場合もありますので使用前には必ず洗濯表示を確認しましょう。
![]() | 排気温度上限80℃でタンブル乾燥可能 |
![]() | 排気温度上限60℃の低い温度でタンブル乾燥可能 |
![]() | タンブル乾燥禁止 |
タンブル乾燥はタンブラー乾燥と呼ばれることもあります。筒状のドラムの中で衣類を回転させて乾燥することです。
回転中に衣類をたたきつけることで生地を傷めたり、熱で縮んでしまうなどのトラブルが起きやすいためワイシャツ以外の衣類でも使用前には必ず洗濯表示の確認が必要です。
特にシワになりやすいワイシャツを急いで乾燥させたいならば浴室乾燥や、扇風機、エアコンなど他の方法を検討してみることをおすすめします。