服の臭い消しや洗濯でのシャンプーや石鹸の効果と注意点
洗濯洗剤がなくても、身近にあるものを代用して洗濯することも可能です。では、シャンプーや石鹸での洗濯で、衣類の臭いは落とせるのでしょうか?
今回は、シャンプーや石鹸での衣類の臭い消し効果や注意点をご紹介します。
服の臭い消しにシャンプーや石鹸は効果があるか?
衣類の嫌な臭いの原因である雑菌は、人間の体から分泌される汗や皮脂の汚れを栄養源に繁殖します。衣類の臭いを落とすには、汗や皮脂などのタンパク質汚れをしっかり落とす必要があります。
シャンプーでの臭い消し効果
シャンプーは頭皮や髪の毛のタンパク質や皮脂汚れを落とすのに有効な成分が含まれているため、洗濯洗剤の代用品として使えます。
通常の洗濯洗剤の方が洗浄力はありますが、シャンプーは肌に優しい成分で作られているため、ニットやシルク素材など、洗濯機では洗えない衣類にも使うことができます。
石鹸での臭い消し効果
一言に石鹸といっても、顔や身体の汚れを落とすための「化粧石鹸」、洗濯物の汚れを落とすための「洗濯石鹸」など、様々な種類があります。
さらに、洗濯石鹸には「固形タイプ」「粉末タイプ」「液体タイプ」があり、どれも汚れを落とすという点は同じですが、それぞれ配合成分が異なります。
雑菌の栄養源であるタンパク質は、アルカリによって構造がゆるみ分解されるため、アルカリ剤を用いると効果的にタンパク質汚れを落とすことができます。
洗濯石鹸には、石鹸成分に炭酸塩(ケイ酸塩)というアルカリ剤をプラスして洗浄力を強化している石鹸があり、人工的に作られた合成洗剤と比較すると洗浄力はやや劣りますが、一般的な化粧石鹸よりもタンパク質汚れを落としやすい特徴があります。
アルカリ剤が入っていない石鹸でも洗濯することはできますが、洗濯物の臭いを落とすにはアルカリ剤入りの石鹸がより効果的です。
服の臭い消しや洗濯にシャンプーや石鹸を使う際の注意点
シャンプーを使う際の注意点
シャンプーは洗濯洗剤よりもかなり泡立ちが良いため、洗濯機で使うと想像以上に泡立ってしまい、洗濯機から泡が漏れ出てしまう可能性があります。
また、泡立ちが良すぎるため、普通のすすぎ回数ではしっかりすすぎきれず洗濯物に残ってしまうと、臭いの原因となってしまいます。
シャンプーを洗濯洗剤の代用品として使う場合は、すすぎをしっかり行い、洗濯機ではなく手洗いがおすすめです。
また、シャンプーだけで洗濯すると、仕上がりがバリバリになってしまうことがあります。すすぎの際にコンディショナーや柔軟剤を入れると、ふわっと柔らかく仕上がります。
石鹸を使う際の注意点
石鹸洗濯を始める前、シルクやウール、アクリルが使われている衣類には、中性洗剤を使う事をおすすめします。
この他にもおしゃれ着用の洗剤を使うデリケート素材などは、生地本来の風合いを損ねてしまう可能性があるので、注意してください。
石鹸での洗濯は上手に使えないと、洗濯槽に石鹸カスが残ってしまい、雑菌やカビの原因となることがあります。専用のクリーナーを使って、定期的に洗濯槽のお掃除をしましょう。
粉石鹼は水に溶けにくいため、洗濯機に直接入れてしまうと、溶け残ってしまう可能性があります。石鹸の溶け残りは、臭いの原因である雑菌の栄養分となりますので、ぬるま湯でよく溶かしてから入れるようにしましょう。
さらに、ドラム式の洗濯機に粉石鹸を使うと故障の原因になる可能性があるので、表記を確認してから使うようにしてください。
衣類に臭いを残さないためには、洗濯物の汚れをしっかり落とすことが大切です。洗濯洗剤が必要不可欠と思われがちですが、身近にあるシャンプーや石鹸などでも洗濯洗剤の代用として使うことができます。
使わなくなったシャンプーや、余った石鹸などを上手に使って衣類の臭いをさっぱり落としましょう。