プロが教えるタオルの毛羽立ちを取る方法
繰り返し使うことで発生するタオルの毛羽立ちは、避けられないトラブルの一つです。毛羽立ったタオルは、肌触りや拭いたときに体にクズが付いてストレスになります。購入してから頻繁に買い替えるものではないからこそ、この記事ではタオルの毛羽立ちを取る方法についてご紹介します。
タオルの毛羽立ちの原因と素材
タオルの毛羽立ちの原因は、洗濯時に生じる摩擦です。洗濯中、タオルは他の衣類や洗濯機の内部と接触しこすれることで繊維が傷つきます。この摩擦によって、タオルの繊維が乱れ、毛羽立ちが発生するのです。
このような摩擦による毛羽立ちは、タオルの外観や触り心地にも影響を与えます。毛羽立ったタオルは見た目が乱れ、手触りも粗くなる傾向があり毛羽立ちによってタオルの吸水性能も低下する場合があります。
また、タオルの毛羽立ちの原因は摩擦以外にも以下の要因が考えられます。
■柔軟剤の量が多い
タオルに柔らかい肌触りを与えたい気持ちから、柔軟剤の使用量が規定量よりも多くなっていませんか。柔軟剤には、界面活性剤が入っているため摩擦が起きやすくなります。この結果、タオルが毛羽立ちや吸水性の低下を引き起こすことがあります。
■水の量が少ない
使用する水量が不十分な場合、洗剤や汚れがタオルの繊維にうまく浸透せず、十分な洗浄が行われません。これによって、汚れが残りやすくなり、水分が少ないことで他の衣類とタオルが擦れ毛羽立ちが生じることがあります。
■叩き洗いになっている
タオルを洗う際、洗濯機や手洗いで叩き洗いを行っていませんか?ドラム式洗濯機の場合は特に、叩き洗いになる仕組みで洗濯物を強くこすることで汚れを落としますが、タオルの繊維を傷つける原因になります。
タオルは柔らかい布地であり、叩き洗いによって繊維が乱れ、毛羽立ちが発生することがあります。代わりに、優しく揉んだり、軽くこすったりするように洗うことでタオルの繊維を保護しつつ洗浄することが大切です。
タオルの毛羽立ちを取る方法
タオルの毛羽立ちを取るには、洗濯したあと干す前に4.5回ほど振り、ホコリを振り落としましょう。これによって、ある程度のホコリが落ちるので体にホコリがくっ付くストレスも軽減できます。あまりにも毛羽立ちがひどい場合は、買い替えも視野に入れましょう。
タオルが毛羽立ちしない洗濯や防止方法
タオルの洗濯時には以下の点を注意しましょう。
- 柔軟剤を使いすぎない
- 水の量を増やす
- 洗濯ネットに入れる
新しいタオルが毛羽立ちしている時の対処法
新しいタオルは、表面から細かい繊維がポツポツ浮いてきて、最初は毛羽立ちが気になることありますよね。でもご安心ください。それは一時的なもので、むしろタオルが徐々に柔らかくなっている証拠です。では、新しいタオルが毛羽立つ場合の対処法を詳しくご説明します。
【毛羽立ちの原因】
- 製造工程で付着したホコリや糸くずが残っている
- タオルの素材
- 使い始めの時期は繊維の数が多い
■製造工程で付着したホコリや糸くずが残っている
タオルの製造過程で、微細な粒子や繊維がタオルの表面に付着することがあります。これらのホコリや糸くずがタオルの繊維と絡み合い、毛羽立ちを引き起こす可能性があります。
■タオルの素材
柔らかいタオルは、綿やマイクロファイバーなどの素材が一般的ですが、この素材は繊維が多く詰まっています。そのため、初めの使用時に繊維が表面に突き出し、毛羽立ちが発生することがあります。
■使い始めの時期は繊維の数が多い
使用前のタオルは、繊維の数が多く密集しています。最初の数回の使用や洗濯の間に、余分な繊維が抜け落ちて毛羽立ちが軽減されます。繊維の数が均等になり、タオルがより柔らかくなる過程と言えるでしょう。
【対処法】
- タオルを振ってから洗濯する
- 初回の洗濯では柔軟剤を使用しない
- 初回はタオルだけで洗濯する
- 干す前にタオルを振る
■タオルを振ってから洗濯する
先程もお伝えしたように、新しいタオルは製造工程や包装の際に埃や繊維が付着している可能性があります。タオルを振ることで、余分な繊維やホコリを取り除くことができ、洗濯機内や他の衣類に繊維が移るのを防ぐことができます。
■初回の洗濯では柔軟剤を使用しない
柔軟剤は、衣類の柔軟性や風合いを向上させる効果がありますが、初回の洗濯では柔軟剤を使用しない方が良いです。理由として、柔軟剤にはタオルの繊維が滑りやすくなる成分が含まれており、これが糸を緩めて繊維が抜けてしまう原因になるからです。
そこで、柔軟剤の代わりに「クエン酸」を使用して、ふんわりとしたタオルに仕上げる方法をご紹介します。クエン酸は、スーパーやドラッグストア、100円均一などでも購入可能です。
【使用方法】
- 水30Lに対しクエン酸小さじ1/3ぐらい
- 洗濯機の柔軟剤入れに水を40〜50ml入れて、小さじ1/3を混ぜ、セット
■初回はタオルだけで洗濯する
初回の洗濯ではタオルから余分な繊維や色落ちが生じることがあるため、他の衣類と一緒に洗濯するのではなく、タオルだけを洗濯することをおすすめします。
■干す前にタオルを振る
先ほどもお伝えした通り、新しいタオルを洗濯した後も干す前にはタオルをしっかりと振ることが大切です。洗濯した後は、繊維が束になったり絡まったりすることがあるので、繊維同士の絡まりを解いてふんわりと広げてあげましょう。