ワセリンが服に付いた時の落とし方や洗濯方法を解説
ワセリンは肌に優しくお肌の保護や保湿と万能です。しかしこれが服につくと一転、いつものお洗濯では落ちずに一苦労…。
放置していたら黒ずみとなってしまったり、肌着の着心地が悪くなってしまったりしませんか。
さらには間違った洗濯を繰り返すと、洗濯機の故障などのトラブルの原因となってしまいます。今回はそんなワセリンが付いた服の効果的な落とし方を紹介します。
ワセリンが服に付くと取れない理由
赤ちゃんから大人まで幅広く安心して使えるワセリンはお肌の保湿や保護など全身に使えてリーズナブルという優れものです。
しかし、その一方で一度服に付くと取れにくいというデメリットもあります。それはなぜでしょうか。
ワセリンとは石油から得た炭化水素類を精製した保湿剤で色は精製度に応じて淡い黄色から白色をしています。
純度が高くなるほど白色になり、やわらかく塗り広げやすくなる特徴があります。同じワセリン中でも白色ワセリンやベビーワセリンなど種類があるのはそのような違いがあるためです。
ワセリンを塗った後の手がベトベトになったり、寒い季節は固いのに暑い季節になるとドロッと柔らかく溶けたような手触りに変わったりしませんか。これらもワセリンの持つ特徴がゆえになります。
このようにワセリンは油性の保湿剤のため一度服に付いてしまうとべったりと繊維に絡み取れにくく、常温では溶けずに肌に留まる高い保湿力が、ベタつきや衣類についた時に落としにくい原因ともなってしまうのです。
服に付いたワセリンの落とし方や洗濯方法
2通りをご紹介します。まずは「つけ置き洗い」をしてみてそれでも落ちなければ「煮洗い」というような使い分けをするのが良いでしょう。
まず最初に家庭で水洗いできるか、お湯を使用するため熱に耐えられる素材かどうか事前に洗濯表示で確認してから行って下さい。
の桶に×のマークであれば家庭では洗えませんのでクリーニング店にお願いしましょう。
つけ置き洗いでワセリンを落とす手順
つけ置く間にお湯の温度が下がることを考慮して最初は高めの温度のお湯を用意する方が効果が期待できますが、火傷には十分注意しましょう。
油汚れに強く洗浄力の高い粉末の弱アルカリ性洗剤がおすすめです。
30分を目安に状態をみながらつけ置く時間を調整しましょう。衣類によっては長時間つけおくことで色落ちする可能性もありますので注意しましょう。
お湯でしっかりすすぎます。洗濯機で洗濯をする際はつけ置きしていたお湯はワセリンが浮いていますので使用しないようにしましょう。
煮洗いでワセリンを落とす方法
ここでも粉末の弱アルカリ性洗剤の使用がおすすめですが、いつもの洗濯洗剤でも構いません。沸騰してから洗剤や衣類を入れると熱湯が飛び散って火傷する恐れがあるので、最初に入れておくことをおすすめします。
ワセリンの融点は36℃~60℃なので沸騰している状態をいつまでも保つ必要はありません。沸騰すればその後は火を止めて菜箸などでかき回してワセリンが溶けだしていることを確認できればOKです。
しっかりワセリンを流しましょう。
脱水をしてこれで完了でもOKですが、更に洗濯機で洗うと安心です。
ワセリンの融点は36℃~60℃です。常温のお水ではワセリンが溶け出ないので、お湯で洗う様にして下さい。
もう1点理解しておきたいのは、ワセリンは融点以上の温度で溶けだすだけで分解するわけではないということ。
ワセリンが溶けて形が変わっただけでそのものが無くなったわけではないため、他の衣類と一緒に洗濯してしまうと溶けたワセリンが他の衣類に付いてしまうこともあります。
それだけでなく洗濯槽にまで付着してしまうと、油汚れとなって固まってしまい、洗濯機が故障する事態や排水管のトラブルの原因にもなりかねません。
洗濯時だけでなく、ワセリンを使用する際はつけすぎないように薄く伸ばして使用することも心がけましょう。
また必要に応じてワセリンカットの洗剤も販売されていますので、ワセリンを始め軟膏などこれらのお洗濯では落ちにくい場合は専用洗剤を使ってみるのもおすすめです。