ウールのニットやセーターの保管方法と注意点
ウールのニットやセーター、コートやスーツ等を衣替えで保管する際に、虫食い、ダニ、カビの発生など失敗しない為の注意点と正しい保管方法を紹介します。
ウールのニットやセーターは黄ばみや虫食いに要注意
天然素材のウール製品は虫が大好物なので虫食いが起きやすく、湿気や紫外線の影響で変色もしやしい。汚れが付いたままだと黄ばみが取れにくいシミとなってしまう事もあります。
温度:15~25℃程度が活発になる
湿度:60%以上になると大量繁殖も
栄養:埃、食べこぼし、汗、皮脂汚れ、タンパク質、繊維など
冬でも暖房がある人間の生活空間では保管しているニットやセーターに、湿気が溜まったり汚れが付いたままだと虫が発生しやすい事が分かります。
大切なのは保管前の洗濯と乾燥、適切な保管方法です。それらを順を追って説明していきます。
ウールのニットやセーターの保管方法
では、実際にウールのニットやセーターの正しい保管方法の手順を説明します。
ウール製品は冬物が多く、ニットやセーター、コートやスーツ等は頻繁に洗っていないと言う方も多いと思います。
夏程ではないですが冬でも汗はかくし皮脂なども付着しています。様々な汚れや排気ガスなども浸み込んでいるので、衣替えで保管する前に必ず仕舞い洗いを行って下さい。
綺麗にしないまま保管すると、虫・ダニ・カビなどの大量発生に繋がるので注意が必要です。自宅で洗濯も良いですが、冬物の洗濯は難しいので衣替え前だけはクリーニングに出す事をおすすめします。
自宅で洗濯される方は洗濯後にしっかり乾燥させて下さい。湿気が残ったままになると、こちらも虫・ダニ・カビなどの大量発生に繋がるので注意が必要です。
洗濯物を干す時間は午前10時過ぎ~午後2時頃までに済む様にしましょう。それ以外の時間に干すと乾きにくいし、乾いた洗濯物が再度湿気を溜め込んでしまう可能性があります。
外干しする場合は天日干し(直射日光)は避けて陰干しして下さい。日光に当たると急速に乾燥され縮みの原因になるし、紫外線で日焼けなど変色の原因になります。
干す時はハンガーで吊るすと重みで伸びるので、平干し用ネットを使って平干しして下さい。滑り止めが付いたハンガーならOKだろうと考える人もいらっしゃいますが、水分を含んだ状態だと下部に水分が落ちていき伸びてしまいます。
平干しは途中で1度裏表を返すと、乾きにムラができなくて良いです。
ウール製品は熱に弱く乾燥機を使うと縮んでしまいダメにしてしまうので、外干しできない場合は部屋干しで暖房とサーキュレーターを併用し、空気を循環させながら乾燥させると、効率よく乾燥させる事ができるのでおすすめです。
外干しすると花粉やpm2.5が付いたり虫や虫の卵が付く事もあります。特に天然素材のウールは虫が好きな素材なので注意が必要です。
外干し後に取り込む時にブラッシングや手で少しなぞって落として下さい。ニット等の編み物は強くし過ぎると解れ等の原因になるので注意が必要です。
シーズン中で洗わず何度も使うコートやジャケット等は、帰宅時にブラッシングするだけでも虫や虫の卵、埃などを除去できるので、洋服用のブラシは1つあると便利です。
湿気が溜まらない風通しの良い部屋にある収納にしましょう。可能なら収納の扉は開きっぱなしが良いです。
逆に風通しが悪く湿気が溜まりやすい場所、キッチンから近く匂いが付きやすい場所、ストーブ等を使い排気ガスが出る場所などは避けた方が良いです。
コートやスーツのジャケット等はハンガーで吊るし、ニットやセーター等は畳んで棚に保管しましょう。滑り止めハンガーに吊るして伸びない重さのセーターなら吊るして保管でも構いません。
畳んだ物をダンボールに入れて押し入れや収納に積み重ねるのはNGです。ダンボールは紙製なので湿気を吸ってくれますが、そのまま保持するのでおすすめしません。
ダンボールは通気性が悪いし虫や虫の卵が付いている事も多々あるので、そういう面からも避けた方が良いでしょう。
ニットやセーターは虫食いが起きる事も多々あるのでジップロックや圧縮袋に入れて保管する人もいらっしゃいますが、ビニール袋は通気性が無く湿気が溜まるので、虫・ダニ・カビ・色落ちの原因になります。
ですので、ビニール製の洋服カバー、ジップロック、圧縮袋、ゴミ袋などに入れて保管は絶対にしない様にして下さい。
通気性のある不織布製の洋服カバーに入れて保管する事をおすすめします。
吊るし、畳み共に1枚ずつ不織布カバーに入れて保管しておけば、トラブルが起きるリスクが減ります。頻繁に使う時は面倒ですが、翌シーズンまで半年近く保管する場合は全て不織布カバーに入れておきましょう。
保管場所となる収納の通気性を確保したり、定期的に空気の入れ替えを行う事は基本ですが、それに加えて冬物を長期保管する場合は湿気対策や虫対策を行っておくと安心です。
カビ予防の湿気取り剤、防虫防ダニ剤などを使う事をおすすめします。
coromoeではクリーニング後の返却時に全ての衣類を不織布カバーに入れてご返却しています。更にオプションで防虫防ダニ防カビ防ウイルス効果のある不織布カバーにする事も可能です。
防虫剤の成分は下部に落ちていくので棚にしまう物に使う場合は、仕舞った後の一番上に置いて下さい。棚にポイっと入れて、その上に洋服を積み重ねるとあまり意味がありません。
ニットやセーター等はクリーニング付き保管がおすすめ
冬物のニットやセーター等のウール製品は夏物に比べて高価な製品も多く、大切に保管しておきたいが洗濯や乾燥が大変だし、保管中に虫食い等のトラブルが発生する確率も高い。
サイズやボリュームが大きく収納場所も取るので、収納や棚がパンパンで通気性を確保できない方も多くいらっしゃいます。
それなら、春の衣替えの際に仕舞い洗いでクリーニングに出すついでに保管して貰うのもおすすめです。
洗う手間が省けるし、自宅で保管しなければ収納に余裕が出て、置いておきたい洋服も適切に管理できます。
来シーズンまで半年間などプロに適切に預かって貰って、返却時に直ぐに着れる状態で戻って来るなら、出し洗いの必要もありませんし非常に楽です。
ころもえでは宅配クリーニング付き保管サービスを行っているので、ぜひご相談下さい。