服や布団の静電気対策と防止の為の正しい洗濯方法

セーター 静電気
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洋服や布団などに触れて「バチッ」と静電気を感じたことは誰しもあるのではないでしょうか。

特に乾燥する季節は静電気が起こりやすいため洋服の脱ぎ着や、布団に入ることが不快を通り越して恐怖にすら感じてしまうほどです。

今回はそんな静電気を洗濯で対策、防止する方法を紹介します。

服や布団に静電気がたまる原因

洋服や布団に静電気がたまる原因は摩擦です

実は洋服や布団だけでなく、私たちの体も含めどんな物質もすべてプラスとマイナスの電気を持っていて、通常はプラスとマイナスの電気量が釣り合った状態になっています。

ところが2つの物質や素材間で摩擦が起きると、互いが持っているプラスとマイナスの電気が移動し、片方にはプラスの電気、もう片方にはマイナスの電気というような偏りが生じバランスを崩してしまいます。

この状態を帯電と呼んだりもしますが、私たちが着ている洋服同士、または人と洋服がこすれ合うことで静電気が発生し、どんどん蓄積されているのです。

つまり、人が服を着て生活をしたり、布団を着て睡眠をとるという日常的な行為そのものが静電気をためているです

また湿度が高いと静電気は空気中の水分に放電しますが、乾燥する季節は放電できずに体や洋服にたまってしまいます。

「静電気=冬」のイメージ通り、冬は厚着にもなるため重ね着による摩擦も増え、より一層静電気が発生しやすい状況が整っていると言えるのです。

服に静電気が溜まると埃や汚れが付き花粉症の原因に

帯電していと、空気中の埃や汚れがくっつきやすくなります。埃などの微粒子も帯電しているので知らず知らずのうちに洋服に引き寄せられます。

洋服に埃や汚れが付くのと同じ現象で、花粉も吸い寄せやすいです。粒子が小さくなればなるほど付着力が高まるため、埃より小さい花粉は更に洋服に花粉が付着しやすくなります。

それが原因で花粉症の症状が悪化することも考えられますので、花粉の季節はより一層警戒する必要があります。

布団や毛布の静電気の火花で火災になる?

これらの静電気が単に「バチッ」と不快なだけならそこまで深刻になる必要はありませんが、静電気の恐ろしさは火災となりうる危険性があるということです。

例えば、セルフのガソリンスタンドでは必ず給油をする前に静電気除去パッドに触れてから開始するのがそのためです。静電気の火花でガソリンに引火する可能性があるからです。

しかし近くに可燃性のガスが発生する環境ではなく、ただ布団や毛布で静電気の火花が発生しただけではまずまず火災は起きにくいでしょう。

ただしガス漏れなどがあった場合はそれらの「火花」が着火源となってしまい爆発事故になりかねません。あまり考えにくいですが、静電気にはそのような危険性があることだけは知っておきましょう。

静電気が起きやすい洋服や布団の素材や種類

しまい洗い衣類アイロン3

基本的には綿などの天然繊維は吸湿性が高く水分を含みやすいため静電気が自然と放電されやすく、化学繊維は吸湿性が低いため、放電されにくいという特徴があります。

+の静電気を発生させる素材

ナイロン(++++)

ウール(+++)

レーヨン(++)

絹(+)

-の静電気を発生させる素材

アクリル(----)

ポリエステル(---)

アセテート(--)

麻(--)

綿

静電気を減らすには、先ずは静電気を発生させやすい衣類を選ばない事。ナイロンやアクリルは特に静電気を発生させやすいです。

また、+-の組み合わせをすると静電気が発生しやすくなるので、できれば+同士、-同士のコーディネートをすると良いでしょう。

衣類の静電気を予防するスプレーも市販されているので、そういう物を利用するものおすすめします。

洋服や布団の静電気対策や予防法

布団と毛布

静電気がたまりやすい洋服や布団の対策方法を考えていきましょう。

洋服や布団の静電気を抑える方法

重ね着をする洋服や、複数の寝具を合わせて使用する布団はこれらの素材の組み合わせが重要になります。つまり、素材の組み合わせを工夫することで静電気を抑えることができます

前述した+と-の静電気を発生させる素材を頭に入れた上で、+同士、-同士にしたり、なるべく+-の開きが大きくならない様にしましょう。

洋服や布団の静電気の逃がし方

素材の組み合わせを工夫し、静電気が発生しにくくはできても帯電しやすい洋服や布団の静電気はゼロにはできません。

ここでもう一度頭に入れておきたいポイントは水分や湿気があると静電気は逃げるということです。

そのため日常的に使うもので言うと、ハンドクリームや消臭スプレーを使って静電気を逃すことができます。

ハンドクリームの成分に含まれるグリセリンには水分を保つ効果があり、消臭スプレーは乾燥した状態になっている洋服や布団に噴きかけることで静電気をうまく逃がすことができるのです。

消臭スプレーは毎日洗濯できない寝具関係を衛生的にしれくれるだけでなく、お気に入りの香り付きのものがあればリフレッシュも効果も期待できて多くのメリットがあります。

洋服や布団の静電気防止グッズ

あまり知られていませんが静電気防止用の専用スプレーがあります。手軽にシューッとスプレーすることで瞬時に静電気を除去して発生を防止します。

LION エレガード

静電気防止スプレー

出典「LION

速乾性もあるので着たまま使えて、気になってからでも遅くないのがこのスプレーの魅力です。携帯用にミニサイズもありますので使い分けもできて便利です。

スプレーを使う時は、洋服や布団の表面だけではなく裏側にも吹きかけて静電気の発生を抑えましょう。

コスパを求めるならば静電気防止スプレーは自宅でも簡単に作ることができます。お家にあるもので代用も可能ですのでお試し下さい。

静電気防止スプレーの作り方

準備するもの

  • 水 100ml
  • グリセリン(またはリンスなど界面活性剤を含むもの)5ml

作り方

水とグリセリンをよく混ぜます。

グリセリンはアルコールの一種ですが高い吸湿効果を持つことから、化粧品や軟膏などの保湿成分として使用されています。そのためお肌の弱い方でも安心して使用できます。グリセリンの代用としてリンスやトリートメントも可能です。

外出先で服の静電気の応急処置

お家を出る時は問題なかったのに外出先でスカートが静電気でまとわりいて気になってしょうがない!なんて経験はありませんか。

組み合わせたタイツを脱ぐことも、着替えに帰ることもできない…そんな時の応急処置としておすすめ方法はとにかく水分を含ませることです。

スプレーボトルがあれば水をスカートの内側にふきかけるのが一番良いですが、そんな物も持っていない時の方が多いかもしれません。それならハンカチを水で濡らしてそれをスカートにあててみたり、ハンカチもなければ手で撫でるのでも良いでしょう。

水は電気を通すので静電気は自然と逃げていきます。ただし乾いてしまうとまたその効果もなくなってしまいますので、あくまでも応急処置としてお試し下さい。

静電気防止の為の正しい洗濯方法

冬服の洗濯衣替え3

静電気防止のためにはいつもの洗濯方法を見直してみましょう。普段のお洗濯で少し意識するだけで静電気を防ぐことができます。

洋服の静電気防止の洗濯方法

静電気防止のための洗濯ポイントとしては柔軟剤を使用することです。静電気防止における柔軟剤の働きは大きく2つあります。

  1. 電気を逃す
  2. 繊維をコーティングする

1. 電気を逃す

繊維の表面に電気を外に逃す層を作って静電気がたまりにくい状態にします。これが空気中の水分と結びついて静電気が発生しても自然に放電してくれる役割となります。

2. 繊維をコーティングする

繊維の表面を滑らかにコーティングするため、繊維同士のすべりが良くなるり摩擦が起きにくくなります。その結果、静電気の発生を抑えることができます。

洋服の静電気防止の洗濯手順

1. 洗濯ネットに入れる

衣類のシワや型崩れ、色移り、摩擦防止などあらゆる洗濯時のトラブルから守ることができますので洗濯ネットを使用しましょう。

2. 弱水流コースで洗う

ドライおしゃれ着コースなどの弱水流で洗いましょう。洗剤はおしゃれ着用洗剤がおすすめです

3. 柔軟剤を使ってすすぐ

基本的には最初に洗剤と同時に洗濯機に投入しているはずですが、すすぎの最後に柔軟剤は使用されています。この柔軟剤を使うことが静電気防止のポイントです。

4. 脱水後、風通しの良い日陰で干す

普段のお洗濯通り、直射日光の当たらない日陰で干しましょう。

洋服の静電気防止におすすめの洗剤や柔軟剤

LION アクロン

アクロン

出典「Amazon

おしゃれ着用洗剤の代表とも言えるアクロンなら柔軟成分が洗剤にも含まれているため静電気防止にも最適です。

またウールなどの帯電しやすいセーターにもこのアクロンなら洗えて幅広い衣類に使用することが可能です。柔軟剤をも併用できるますのでダブル使いでさらに効果が期待できます。

Kao ソフター

ソフター

出典「Amazon

業務用として販売されているのでスーパーでは見かけることは少ないですが、個人でも購入することが可能です。ソフターは柔軟剤と同じく仕上げ剤の役割をします。

ソフトな肌触りだけでなく帯電防止効果を得られます。大容量なので持ちも良くコスパも良いでおすすめです。やさしいホワイトフローラルの香り付きです。

洋服の静電気防止に柔軟剤を使わない場合

■ドライヤーボールを使う

ドライヤーボールとは乾燥機を使用する際、洗濯物と一緒に入れるボールのことです。

柔軟剤なしでもふんわり仕上がり、静電気を防いでくれます。それだけでなく衣類同士が絡まるのも防いでくれるので効率よく乾かすことができ時短、節約にも繋がります。ボールはプラスチック製とウール製がありますがプラスチック製の方が静電気防止にはおすすめです

アルミボールを使う

このアルミホイルを丸めたボールを洗濯物と一緒にいれるだけで静電気を防いでくれます。アルミボールは直径5〜8cmくらいの大きさ、できるだけきつく巻いてボール状にすることがポイントです。このアルミボールは何度も使えるのでエコでお財布にも嬉しいですね。

■クリーニング店に静電気防止加工をしてもらう

セーターやコートなどクリーニング出す際に静電気防止加工をお願いする方法もあります。効果は永久的に持続しませんが抑制はできますのでクリーニング店に相談してみましょう。

洋服の静電気防止で乾燥機での注意点

乾燥機から洋服を取り出すタイミングも静電気が発生しやすい状態となります。取り出す前に壁などに触れて放電してから取り出すことも一つですが、乾燥時に使用するドライヤーボール、アルミボール、また柔軟剤シートを使用するのも静電気防止に有効的です。

布団や毛布の静電気防止の洗濯方法

布団や毛布が家庭で洗えることが前提となりますので必ず洗濯表示を確認しましょう。

以下のたらいにバツマークは家庭では洗えません。

洗濯表示 桶に×は家庭での洗濯禁止

あわせて特記事項をよく読み洗浄方法、使用する洗剤なども従いましょう。また、洗濯機によっては専用のフタが必要な場合もありますので洗濯機の取り扱い説明書を確認して下さい。

布団や毛布の静電気防止の洗濯手順

1. 洗濯ネットに入れる

布団や毛布などの大物用の洗濯ネットを使いましょう。入れる際は屏風のように折りたたんで入れると洗濯液やすすぎの水が行き渡りやすいです。

2. 毛布コースで洗う

毛布コースがなければ弱水流で洗いましょう。洗剤はおしゃれ着用中性洗剤がおすすめです

3. 柔軟剤を使ってすすぐ

基本的には最初に洗剤と同時に洗濯機に投入しているはずですが、すすぎの最後に柔軟剤は使用されています。

4. 脱水後、陰干しをする

物干し竿2本用意し、布団や毛布をこの2本にまたがせる「M字干し」がおすすめです。2本の間はたるませて風通りを良くしましょう。ときどき裏返すとより乾きやすくなります。

布団や毛布の静電気防止におすすめの洗剤や柔軟剤

布団や毛布を体に巻き付けたり、うずくまったり快適な眠りに不可欠な肌触り。肌に触れるものなのでやはり刺激の少ない安心して使えるものがおすすめです。

洗剤はやはり洋服と同様おしゃれ着用の中性洗剤がおすすめですので、「洋服の静電気防止におすすめの洗剤や柔軟剤」を参考にしてください。ここでは特に乾燥しやすい布団や毛布におすすめの柔軟剤を紹介します。

SARAYA ヤシノミ柔軟剤

ヤシノミ柔軟剤

出典「Amazon

柔軟剤を使用すると低下する吸水力ですが、このヤシノミ柔軟剤に配合されている新成分は吸水力の低下を防いで一般的な柔軟剤の2倍もあります。香料やシリコン、着色料、抗菌剤も配合していないため、肌の刺激も少なく安心して使えます。

Kao  ハミング

ハミング 柔軟剤

出典「Amazon

素肌への心地よさを追求したハミング独自の「摩擦ストレス」低減発想でふわふわ、なめらかな仕上がりに。柔軟成分をたっぷり配合しているため静電気防止効果も得られます。臭いに敏感な方には無効タイプがおすすめです。

LION ソフランシート

ソフラン 柔軟剤シート

出典「Amazon

日本ではあまり馴染みがありませんが、乾燥時に使用する柔軟剤です。シート状になっており乾燥機に洗濯物と一緒にいれて使用します。布団の使用時や洋服の着用時はもちろんのこと、乾燥機から取り出す時に起こる静電気防止にもなります。

布団や毛布の静電気防止に柔軟剤を使わない場合

先程紹介した洋服の場合と方法が挙げられます。「洋服の静電気防止に柔軟剤を使わない場合」を参考にして下さい。それ以外では以下の方法が挙げられます。

■帯電防止加工のシーツや毛布にする

帯電しにくくするために繊維の表面に帯電防止剤を付着させたものになります。帯電防止剤は空気中の水分を吸着して電気を通しやすくする働きがあるため静電気を起こりにくくしてくれます。

■導電性繊維を使ったシーツや毛布にする

静電気の発生を防ぐために電気を通しやすい繊維を用いる方法です。主に帯電しやすい化学繊維などの糸に使用されています。

その効果や持続性などから静電気によって爆発事故や火災が発生しやすい精密工場や研究所などの作業服は、帯電防止加工ではなく導電性繊維が用いられた生地が使われることが多いです。

■寝具の組み合わせを考える

寝具にはシーツやカバー、毛布のように複数を組み合わせることになります。これらの寝具を一式セットで購入すれば気にすることはありませんが、バラバラの場合は組み合わせる素材によって静電気が発生しやすくなります。

特にプラスに帯電しやすい素材と、マイナスに帯電しやすい素材が触れ合うとのは良くありません。

■加湿器を使う

静電気は湿度が低いと発生しやすくなります。そのため特に乾燥しやすい季節は寝室全体の湿度を50~60%に調整しておくことをおすすめします。

静電気防止だけでなく、お肌や喉の潤いも確保できるので快適に睡眠できることでしょう。

布団や毛布の静電気防止で乾燥機での注意点

まずはご自身の布団や毛布が乾燥機を使えることが前提となりますので、洗濯表示を確認しましょう。タグにタンブラー乾燥禁止と文言があったり、以下のマークがあれば使用できませんのでご注意下さい。

洗濯表示 四角に丸と×はタンブル乾燥禁止

また布団や毛布などの大物は家庭の洗濯機では対応できなかったり、分けて行うのが面倒ならコインランドリーを活用してみるのも便利です。

ただしコインランドリーの乾燥機はパワーが強い分、起きる静電気も大きくなります。お家で使用する以上に取り出す際は静電気に気を付けましょう。

静電気防止のために柔軟剤シート(ソフターシート、リンス剤)などがコインランドリーの販売機でも購入できることがほとんどですので使用をおすすめします。

静電気防止だけでなくふんわりと仕上がりもよくなります。

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