プロが教えるコインランドリーでの正しい毛布の洗い方
毛布の洗濯は、家庭用の洗濯機だとサイズが小さいため、隅々まで洗剤がうまく行き届かなかったり、内側の部分が十分に洗えなかったりと汚れをきれいに落とすことができません。
コインランドリーでは大型の洗濯機を使って洗うことで、厚手で大きな毛布も汚れをキレイに落とすことができます。
表面的には汚れが見えなくても、毛布にはホコリや汗や皮脂などがたくさん染み込んでいます。肌に直接ふれる毛布だからこそ、定期的に洗って清潔に保つ様にしましょう。
コインランドリーでの毛布の洗い方
ほとんどの毛布はポリエステルやアクリルや綿など、水に強い素材が使われているため、基本的には水洗いできる物が多いのが特徴です。
毛布はコインランドリーで洗えるか?
洗濯表示 桶に40は液温は40℃を限度とし、洗濯機で洗濯できる | |
桶に手は40℃を限度に手洗い可能 | |
桶に×は家庭での洗濯禁止 |
ですが、素材によってはコインランドリーで洗えない毛布もありますので、洗濯前に確認することが大切です。桶に数字が入ったマークなら、洗濯機で水洗い可能なので、コインランドリーで洗う事が可能です。
手洗い表示の場合は家庭で手洗い、桶に×は家庭での洗濯禁止なので、クリーニングに依頼しましょう。
コインランドリーで毛布を洗う時におすすめの洗剤
毛布はなめらかな手触りが魅力です。通常の洗濯時に使用される事が多い弱アルカリ性洗剤は、毛布にとって少し刺激が強いので、おしゃれ着用の中性洗剤をおすすめします。
色の淡い物は、蛍光増白剤によって黄ばんでしまう事がある為、蛍光増白剤の入っていない洗剤を使いましょう。柔軟剤は縮んでしまうのを防ぐので、おすすめです。
コインランドリーの洗濯機への毛布の入れ方
毛布はそのまま入れる?丸める?たたみ方
毛布は、きちんと畳んでから洗濯する事で、フワフワ感がアップします。
- 毛布を縦に広げ、ジャバラ状に折り畳む
- ジャバラ状に折り畳んみ端から筒状に丸める
- 筒状に丸めた毛布を洗濯ネットに入れて洗濯機へ入れる
汚れが毛布に付着しているときは、汚れている部分が外側になる様に畳むと良いでしょう。汚れが外側に来ることで、汚れに直接水や洗剤が入り込むため、落ちやすくなります。
毛布は洗濯ネットに入れる?紐で縛る?
毛布を洗濯ネットに入れないで洗濯機で洗うと、毛布を傷めてしまったり、洗っているうちにどんどん広がってしまい、洗濯槽の中でうまく回らなくなってしまう可能性があります。
洗濯ネットに入れて洗うと、型崩れや色落ちなど様々なダメージを防げます。衣類と同じく、洗濯時の水圧から毛布を守ってくれます。ネットで毛布をガードすることで、毛布の表面を傷つけることなく洗濯することができ、毛玉もできにくくなるので、必ず入れる様にして下さい。
毛布に使う洗濯ネットは、布団用の特大ネットがおすすめです。また、ファスナーカバーがついている洗濯ネットは、洗濯の途中でファスナーが開く事も無いのでおすすめです。
ネットを持っていない場合は、色のでない紐でしっかり結んで洗濯をすると良いでしょう。何もしない状態で毛布を洗濯機に入れてしまうと、水分を含んで重くなった毛布が偏り、きちんと脱水が出来なくなってしまうことがあります。
毛布と布団やシーツを一緒に入れても良いか?
コインランドリーの大きな洗濯機だし、クリーニングのように洗濯物1点づつの値段ではなく、洗濯機の容量で値段が決まるので、毛布や布団、布団カバーなども一緒に洗いたいと思う方は少なくないと思います。
毛布や布団などは大型の洗濯機や乾燥機を使うので、他の洗濯物と一緒に洗っても値段は同じです。毛布単体で洗うよりも、布団カバーなどを一緒に入れた方が、お互いに擦れあって汚れも落ちやすくなります。
ただし、洗濯機がパンパンになる様な詰め方をすると、汚れ落ちが悪くなるので、半分程度に書いてある適量ラインを守る様にしましょう。
コインランドリーでは毛布は何キロ、何枚まで洗える?
コインランドリーにある洗濯機や乾燥機には8㎏、14㎏、22㎏、などと容量が書かれています。毛布の重さは、シングルで3kg、ダブルで6kgがおおよその目安です。
8kg | シングル毛布1枚~2枚、ダブル毛布1枚 |
14kg | シングル毛布2枚~3枚、ダブル毛布2枚 |
22kg | シングル毛布3枚~5枚、ダブル毛布3枚 |
しかし、毛布によって重さは異なるため、事前に確認しておきましょう。
毛布は、体重計などで簡単に計ることができます。毛布を持った状態で体重計に乗り、出た数値から自分の体重を差し引くことで、毛布の重さを簡単に測ることができます。
ピッタリのサイズではなく、大きめの洗濯機・乾燥機を選ぶことが大切です。
とくに乾燥機は詰め込んでしまうと、熱風が隅々まで行き渡らず、乾燥時間が長くなるおそれがあるので注意しましょう。
コインランドリーで毛布の洗濯する際の水の温度
毛布を洗濯する際の水の温度は30℃くらいのぬるま湯が良いでしょう。
毛布の洗濯には30℃くらいのぬるま湯がもっとも生地を傷めにくく、汚れも落ちやすいとされています。熱いお湯の方が汚れはよく取れますが、高い温度で洗うと毛布の生地を傷めてしまう可能性がありますので極力避けてください。
ただし、洗濯表示に液温が書かれている場合は、そちらを優先し、その範囲内で洗濯して下さい。
コインランドリーで毛布の正しい乾燥方法
コインランドリーで乾燥しても大丈夫な毛布とは?
四角に丸と1つの点は排気温度上限60℃の低い温度でタンブル乾燥可能 | |
四角に丸と2つの点は排気温度上限80℃でタンブル乾燥可能 | |
四角に丸と×はタンブル乾燥禁止 |
まずは、毛布の洗濯表示をチェックして、タンブル乾燥が禁止されていないかを確認しましょう。とくに注意書きがなければ、問題なく乾燥機を使うことができます。
タンブル乾燥とは、洗濯槽を回しながら熱風をあて乾燥させるタイプの乾燥機で、コインランドリーの乾燥機はこのタイプです。
タンブル乾燥禁止表示の毛布は、コインランドリーの乾燥できない毛布となります。
次に、コインランドリーの乾燥機で乾燥が可能な毛布かどうかは、素材で判断します。ポリエステルやアクリル、綿など合成繊維の素材の毛布は乾燥機を使えるものが多いです。
これらの合成繊維素材は乾燥機の熱で生地が傷みにくく、色落ちも少ないのが特徴です。
ウールやカシミヤなど熱に弱いデリケートな素材が使われている毛布は、基本的にコインランドリーで乾燥が出来ない素材になっています。
せっかくの風合いが損なわれてしまい、縮んでしまう可能性があるので、事前に洗濯表示をよく確認するようにしましょう。
コインランドリーの乾燥機へ毛布の入れ方
コインランドリーで毛布を乾燥機に入れる際には、必ず洗濯ネットから出すようにしましょう。洗濯ネットを使用したまま乾燥機を使用すると、毛布全体に温風が当たらず生乾きになってしまうことがあるからです。
毛布を乾燥させる際の乾燥機を選ぶポイントは、少し大きめのサイズを選ぶことです。毛布を乾燥機詰めすぎてしまうと、温風が全体に行き渡りません。効率よく毛布を乾燥させるには、少し余裕があるサイズを選ぶとよいでしょう。
大きめの乾燥機でまんべんなく温風を行き渡らせることで、短い時間でも生乾きになることなく乾かすことができます。
乾燥終了後、毛布をそのまま放置し時間がたってしまうと、ふんわり感がなくなってしまいます。乾燥機で乾燥させた毛布はすぐに取り出すようにしましょう。
コインランドリーでの毛布の乾燥時間
毛布の乾燥機時間は、乾燥機の大きさや毛布のサイズ、量やコインランドリーによっても変わってきます。
乾燥機いっぱいに毛布を入れてしまうと、温風が全体に当たらず乾燥時間が長くなってしまいます。大きめの乾燥機でまんべんなく風を行き渡らせることで、短い時間でも効率よく乾燥させることができます。
しっかりと乾かしたいという気持ちから、乾燥時間を長く設定してしまうと生地の繊維にダメージを与えてしまいます。
アクリルやポリエステルなどの化学繊維が素材の毛布は、長時間熱が加えられることで毛布の生地が傷んだり、縮んだりすることがあるので、乾燥時間の目安を参考に、適切な乾燥時間を守るように注意しましょう。
毛布1枚 | 約30分~40分 |
毛布2枚 | 約40分~50分 |
乾燥終了後、乾き具合を確認しましょう。湿っていれば10分ずつ追加で乾燥機にかけるとよいでしょう。
コインランドリーでの毛布の乾燥温度
コインランドリーの乾燥機の温度設定には「高温」「中温」「低温」があります。温度設定はお店によっても変わりますので、目安として見ておいてください。
低温 | 50度 |
中温 | 60度 |
高温 | 70~80度 |
毛布の乾燥温度は中温の60度くらいがよいでしょう。
毛布の生地によく使われているアクリルやポリエステルは高温にとても弱く、高温で乾燥させると線維が痛んでしまう原因になります。
アイロンにも温度設定があるように、コインランドリーの温度設定も素材によって使い分ける必要があります。
コインランドリーの乾燥機で毛布のダニ退治には何分必要?
ダニを死滅できるのは約60度の高温です。洗剤や水に強いダニですが、高温にさらせば死滅します。50度台でも約20~30分熱にさらすことでダニを死滅させることができます。
毛布の乾燥だけでコインランドリーを使っても良いか?
コインランドリーは、洗濯から乾燥までを一気に済ませる事ができる、便利な場所というイメージを持っている人は多いでしょう。
そのため、乾燥のみでの利用はできないのではと思っている人もいらっしゃいますが、ほとんどのコインランドリーは乾燥のみを行いたいという利用者を想定し、乾燥のみ使用可能な乾燥機を設置しています。
ただし、汚れや沢山付いている様な毛布を乾燥機にかけると、その汚れや油分などで発火したり、毛布が溶けてしまう事もあるので、基本的には汚れを落とした後に使いましょう。
コインランドリーで毛布をふわふわに仕上げる方法
- 洗濯機に入れる前にゴミや埃を取り除く
- 毛布に付いたシミや汚れを落としておく
- 毛布は大きめの洗濯ネットに入れて洗う
- 洗濯洗剤はおしゃれ着用など中性洗剤を使う
- 柔軟剤を入れて弱流の「毛布」コースなど洗う
- 洗濯表示にしたがって乾燥機にかける
- 乾燥が終わったら直ぐに取り出す
- ブラッシングする
毛布のふんわりとした感触を復活させるためには、ブラッシングをする方法もおすすめです。
ブラシは、洋服などに使用するエチケットブラシでも構いませんが、ペットの毛並みを整えるペット用のブラシを使うと、毛布の繊維のもつれやゴワゴワを取り除くことができます。
コインランドリーで毛布の洗濯に失敗!注意点まとめ
毛布が縮む
毛布の洗濯で縮んでしまうのは、脱水時と乾燥時による原因があります。
脱水時に毛布が縮む原因と対策
コインランドリーの洗濯機は、家庭用洗濯機に比べてパワーがあるので脱水も強力です。毛布を一気に脱水することで、生地のあいだの繊維の水分を飛ばし、繊維どうしがくっつき縮みやすくなってしまうのです。
脱水時間を短縮することで毛布の縮みを予防できます。
乾燥時に毛布が縮む原因と対策
コインランドリーの乾燥機も自然乾燥に比べ、熱風で一気に乾かすため生地が傷みやすく縮みやすいのです。毛布の乾燥温度を中温の60度以下にしましょう。
また、温まった生地が冷めていくときに、繊維どうしの間隔がぎゅっと狭くなり縮んでしまいます。縮みを防ぐためには、乾燥後の毛布はできるだけ早く乾燥機から取り出して、形を整えるようにしましょう。
毛布が溶けるか燃える可能性がある?
毛布を乾燥機にかけると、溶けるか燃えるかと心配される方もいる様ですが、先に氷解した洗濯表示を確認し、乾燥機OKなら問題ありません。
油分が付いていると温度が上がって発火する事はありますが、綺麗に洗った後なら大丈夫です。
化学繊維などだと発火しそうなイメージがありますが、例えば火が付くと燃えやすいポリエステルですが、溶け出す温度は250℃以上なので、乾燥機で燃え始める事はありません。
毛布に毛玉ができる
毛布は熱に弱い素材が多いので、高温に対応している毛布でない限り、60度以下で乾燥することをおすすめします。高温で乾燥してしまうと、毛布に毛玉ができることがあるので注意が必要です。
また、静電気をが帯電すると毛玉ができやすくなります。乾燥機で乾かし過ぎると静電気でバチバチになってしまうので、乾いた後も乾燥機で回し続けるのは止めましょう。
静電気防止には柔軟剤が効果的なので、毛玉防止にも繋がるのでおすすめします。
毛布がゴワゴワになる
毛布を洗濯した時に、洗剤選びや乾燥の仕方などを間違えてしまうと、毛布がゴワゴワになってしまうことがあります。毛布は、ふわふわとした肌触り、毛並みが大変重要です。
- 洗剤を多く入れすすぎが不十分
- ドラム式洗濯機で叩き洗いにより繊維が倒れた状態に
- 手洗い表示が付いている毛布を洗濯機で洗う
このように毛布がゴワゴワになるのは、間違った洗濯の仕方や、素材による場合が多いのです。倒れた繊維はブラッシングして起こしてあげましょう。
毛布の洗濯でコインランドリーとクリーニングどちらが良い?
コインランドリーの毛布料金相場
コインランドリーの洗濯機や乾燥機のメーカー・機種・サイズならびにコインランドリーの料金設定によっても変わってきます。
毛布1枚の重さはシングルで約3㎏~4㎏、ダブルで約5㎏~6㎏です。
コインランドリーでシングル毛布1枚を洗濯、乾燥させる際の料金の目安は、洗濯に約400円~500円、乾燥に約400円500円なので合計で1枚800円~1,000円ほどになります。
クリーニングの毛布料金相場
クリーニング店の相場は毛布1枚1,000~2,000円ほどというのが相場です。平均すると1,200円ほどです。毛布が1重か2重かで料金に差を設けているクリーニング店が一般的です。
素材がデリケートな高級毛布の料金は+1,000円、防ダニ加工・防臭加工を施す場合も+1,000円ほど追加料金がかかります。
その他、毛布の種類や素材などによって料金が変わるお店や、シミ抜きが別料金のお店などもあります。
コインランドリーまで毛布を運ぶ方法
毛布を入れる袋は、ランドリーバックなど大きめの取手付きのものが便利です。コインランドリーが近隣になかったり、車がない場合はタクシーやカーシェアリングを使って運んでもよいでしょう。
毛布を車で運ぶ場合は、コインランドリー店に駐車場があるかを確認しておきましょう。最近ではスーパーなどに併設されているコインランドリーも増えているので、そう言う店舗に行くのもよいでしょう。
布団や毛布の洗濯は大変なので、運ぶ労力、汚れ落ちや仕上がりの違いなどから、その差ほどに料金の差を感じないならクリーニングに任せましょう。