ドライクリーニング溶剤でアレルギー?注意点と対策

クリーニングに出すと水洗いかドライクリーニングのどちらかで洗濯されますが、ドライクリーニングの場合は、その溶剤でアレルギー反応を起こす事もあります。
なぜアレルギーが起きるのか、注意点や予防するための対策方法などをまとめました。
ドライクリーニングでアレルギーが起きる理由
日本のドライクリーニングで使われているドライ溶剤の多くは、石油系溶剤です。
この石油系溶剤は衣服への残留性が高いためにクリーニング返却後の着用の際にも残っている事がああります。この溶剤の残留によって、アレルギーを持っている方だけではなく、肌が弱い方も化学火傷を起こしてしまう事があります。
空気が乾燥していたり、日焼けしていたり、汗をかいていたりする時にも皮膚へのダメージが起こり赤く炎症してしまう事があります。
それまで一度もかぶれたことがない物質でも、突然皮膚が拒絶反応を起こし、アレルギー性接触皮膚炎を起こす事があり、同じ化学物質を含む物を使用する度に、肌へのトラブルを繰り返してしまいます。
ドライクリーニングを利用するときの注意点と対策方法

衣類をクリーニングに出したいのに『ドライ溶剤のアレルギーを持っているし、どうしよう』と思う方もいらっしゃると思うので、その際の対策方法や注意点をご紹介します。
水洗いやウェットクリーニングを行う
ドライクリーニングの溶剤でアレルギーを起こしてしまう方は、水洗いやウェットクリーニングを依頼しましょう。ウェットクリーニングとは、名前の通り水でのクリーニングになります。
水洗いが可能な物は基本的には水洗いでお願いする様にしましょう。激安系のクリーニング店では、大量に一括で洗う為にドライクリーニングの場合が多いので、価格面では「とにかく安いお店で」と言う感覚を変える必要があるかも知れません。
水洗いが不可の物でも、ウェットクリーニング可能なら安心して洗う事が可能です。もちろん、衣類の劣化状況にもよるので、クリーニング店に相談してみましょう。
クリーニング後は袋から取り出して乾燥
溶剤の残留は、乾燥不足から発生している事もあります。ですので、クリーニング後に家に持ち帰ったら直ぐ袋から取り出し、日陰で干して風通ししましょう。
風通しを行い乾燥させるだけでも、残留した溶剤が少なくなるので、化学火傷やアレルギーのリスクを減らす事ができます。
クリーニング返却時のビニール袋は、一時的に汚れなどから守る為に付けている物で、通気性が全くなく長期保管には向きません。ビニール袋に入った状態だと湿気が溜まり、他にも様々なトラブルを引き起こすので、そういう面からも直ぐに取り外す事をおすすめします。
アレルギーに優しい洗剤を使用しているお店を選ぶ
アレルギーの方のためにオーガニックのものなど肌に優しい溶剤を使用しているクリーニング店が徐々に増えてきているので、そういった店舗を選ぶのもおすすめです。
返却時に干すといった手間も省けるので、お近くである場合は試してみましょう。宅配クリーニングでもこういった店舗はあるのでぜひ利用してみ下さい。
ドライクリーニングを利用する際の注意点
どうしてもドライクリーニングを依頼したい時は、シリコーン溶剤やフッ素系溶剤を使用している店舗を選ぶのも良いでしょう。
化粧品素材として使用されるシリコーン溶剤は、安全性が非常に高く皮膚に優しい溶剤です。衣服の繊維や縫製、染色に対してもダメージを与えずにドライクリーニングできる溶剤なので衣類にも優しいのです。
フッ素系溶剤は一般的に使われる石油系溶剤や塩素系溶剤よりも洗浄コストがかかります。ですが揮発性が良いため衣類の負担も少なくドライクリーニングが可能です。お肌へのトラブルも避ける事が出来ます。